全人民会議

全人民会議（All People's Congress、APC）は、シエラレオネにおける有力な政党であり、中道左派の政治的立場を掲げています。シエラレオネ人民党（SLPP）と並び、シエラレオネの二大政党として知られています。APCは、シアカ・スティーブンス政権、およびアーネスト・コロマ政権において与党の役割を果たしました。

APCは1960年、シアカ・スティーブンスによって設立されました。その支持基盤は主にシエラレオネ北部のテムネ人にあり、当時の与党であったミルトン・マルガイ率いるシエラレオネ人民党と政治的に対立していました。ミルトン・マルガイの死後、弟のアルバート・マルガイが政権を継承すると、APCは党勢を拡大し、1967年の総選挙で勝利を収めました。しかし、この結果に対し、人民党はクーデターを画策し、スティーブンスは一時的に亡命を余儀なくされました。1968年、再度のクーデターによりスティーブンスは帰国を果たし、大統領に就任しました。

スティーブンス政権下で、APCはさらに勢力を拡大し、1978年にはシエラレオネは全人民会議による一党制国家となりました。その後もジョゼフ・サイドゥ・モモ政権下で与党としての地位を維持しましたが、1992年のバレンタイン・ストラッサーによるクーデターによってその地位を失いました。

1996年の選挙では、アフマド・テジャン・カバーに敗北し、内戦後も野党としての期間が続きました。しかし、2007年の大統領選挙において、党首のアーネスト・コロマが立候補し、54.6%の得票率を得て、人民党のソロモン・ベレワ副大統領を破り、見事に政権を奪還しました。

APCの歴史は、シエラレオネの政治的変動と深く結びついています。設立から一党制時代、そして複数政党制への移行、内戦を経て政権奪還に至るまでの道のりは、シエラレオネの現代史を反映していると言えるでしょう。APCは、シエラレオネの政治 landscapeにおいて、常に重要な役割を果たし続けている政党です。

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