全日本スポーツプロトタイプカー耐久選手権

全日本スポーツプロトタイプカー耐久選手権（JSPC）

全日本スポーツプロトタイプカー耐久選手権、またの名をJSPCは、1983から1992年にかけて開催された日本の耐久レースのシリーズです。この大会は[日本自動車連盟]により主催され、主にグループC車両を使用して競われました。この選手権は、[国際自動車連盟]による車両規則の大幅な改定を契機に生まれました。

背景と設立

1982年、FIAは耐久レースに参加していた特殊プロダクションカー（グループ5）や二座席レーシングカー（グループ6）を廃止し、グループCに統一しました。これに伴い、WEC（世界耐久選手権）が始まり、日本でも1983年からグループC車両に基づく全日本耐久選手権がスタート。その初戦は鈴鹿サーキットでの「鈴鹿500km」で、トラストチームのポルシェ956が優勝しました。

トヨタと日産は、ポルシェに対抗できる車両の開発を始め、全日本耐久選手権はこの2社の競争によって次第に人気を集めるようになりました。

歴史の概要

o 1983年: 初年度は全3戦で、鈴鹿サーキットと富士スピードウェイで競われました。ポルシェ956がシーズンチャンピオンとなり、新しい選手権の幕が開きました。

o 1984年: 「RRC筑波4時間」が加わり、全4戦が実施されました。ポルシェが3勝を挙げ、ドライバー長坂尚樹がタイトルを獲得。

o 1985年: 全6戦に増え、トヨタと日産が初優勝を果たしましたが、 ADVANスポーツノバのポルシェ962Cが3勝を上げ、王者に。

o 1986年: 日産はフロントロウを確保しましたが、ポルシェの強さが際立つシーズンでした。高橋国光が連覇を達成。

o 1987年: 大混戦の中、高橋国光が再び栄光を手にしました。日産の新エンジンも登場しましたが、勝利はなし。

o 1988年: シーズンは区別され、岡田秀樹がタイトルを獲得。

o 1989年: シリーズは5戦に減少し、最終戦で高橋が逆転勝利。

o 1990年: 国産車がポルシェを凌駕し、日産がタイトルを奪取。

o 1991年: 競争が激化し、最終戦でも最後まで接戦の展開。タイトルは星野一義に。

o 1992年: グループCは新旧に分かれ、日産が優位を占めるも、参加数が減少し大会は縮小。

終焉と遺産

1992年をもって選手権は事実上終了し、1993年からは全日本GT選手権が始まりました。この選手権の影響力は後のモータースポーツにも色濃く残り、特に1970年代から90年代にかけての耐久レースブームを生み出すことになりました。

選手権の歴代タイトルホルダーには、ポルシェ956や962Cが多くの勝利を重ね、多くの名ドライバーがこの舞台で活躍しました。

特に高橋国光選手は9勝を挙げ、記録的な活躍を見せました。このように、JSPCは日本のモータースポーツの歴史に欠かせない重要な選手権となったのです。

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