八代県

八代県（やつしろけん）

概要

八代県は、1871年（明治4年）に肥後国（現在の熊本県）南部に設置された県です。この県は、廃藩置県後の第一次府県統合によって誕生しました。しかし、その存続期間はわずか1年強と短く、1873年（明治6年）には白川県（後の熊本県）に合併され、廃止されました。

沿革

八代県の設置は、1871年11月14日に遡ります。この日、第一次府県統合により、人吉県が廃止され、天草県が合併されました。さらに、熊本県（第一次）から旧宇土藩と旧高瀬藩の管轄地域が移管され、肥後国南部に八代県が発足しました。県庁は八代郡八代町（現在の熊本県八代市松江城町）にあった八代城に置かれました。

しかし、1873年2月22日、八代県は白川県に合併される形で廃止されました。この合併により、八代県の歴史は幕を閉じ、その管轄地域は新たな行政区画の一部となりました。

管轄地域

八代県が管轄していた地域は、旧肥後国の一部で、以下の郡が含まれていました。

上益城郡
下益城郡
宇土郡
八代郡
天草郡
葦北郡
球磨郡

これらの地域は、現在の熊本県南部に位置し、当時の行政区分を知る上で重要な手がかりとなります。

歴代知事

八代県の知事は、以下の1名のみです。

1871年11月14日 - 1873年1月25日：参事・太田黒惟信（元熊本藩士）

太田黒惟信は、八代県が設置されてから廃止されるまでの間、その行政を担いました。

関連項目

* 熊本県

八代県は短命に終わりましたが、その存在は熊本県の歴史を理解する上で欠かせない要素です。この地域の変遷を辿ることで、日本の近代化における行政改革の一端を垣間見ることができます。

もう一度検索