八剣宮

八剣宮について

八剣宮（はっけんぐう）は、愛知県名古屋市熱田区にある歴史的な神社です。この神社は、熱田神宮の別宮として位置付けられ、境内には摂社も存在しています。八剣宮は、古代の文献『延喜式神名帳』に「尾張国愛智郡八剣神社」として記載されており、由緒ある神社の一つとされています。

祭神

八剣宮の主祭神は、熱田大神（あつたのおおかみ）です。これは、三種の神器の一つである草薙神剣を神体としており、天照大神に関連しています。また、相殿神には天照大神、素盞嗚尊、日本武尊、宮簀媛命、建稲種命が祀られています。

歴史

八剣宮の創建は708年（和銅元年）にさかのぼります。当時、元明天皇が草薙剣の盗難事件を受け、宝剣を新たに鋳造して奉納したことが、八剣宮の始まりとされています。この神社は平安時代中期に成立した『延喜式神名帳』に記載されており、歴史的な地位を与えられていました。

また、鎌倉時代には熱田神宮の重要な位置にあり、火災の記録も残されています。1180年の文献である『吾妻鏡』にも「熱田　八釼」という記述が見られます。戦国時代には、織田信長や徳川家康などの武将たちに崇敬され、社殿の造営が行われました。

江戸時代には「八剣名神」や「八剣大明神」と呼ばれ、現在の場所よりやや東に位置していました。1686年（貞享3年）には徳川綱吉によって本殿が再建されました。1880年（明治13年）には「八剣宮」と名を改め、1893年（明治26年）には現在の場所に移転し、社殿の建替えが行われました。

八剣宮の神事や年間の祭典は、すべて熱田神宮本宮に準じて執り行われています。

所在地とアクセス

八剣宮は愛知県名古屋市熱田区神宮一丁目1-1に位置しています。この神社は熱田神宮の境内内にあります。交通の便も良く、複数の鉄道とバスが利用できます。

鉄道

• - 名古屋市営地下鉄名城線の新熱田神宮伝馬町駅（出入口1）
• - 名鉄名古屋本線・常滑線の神宮前駅
• - 名古屋市営地下鉄名城線の熱田神宮西駅
• - JR東海道本線の熱田駅

バス

名古屋市営バスでは以下のバス停が利用可能です。

• - 神宮東門
• - 熱田伝馬町
• - 熱田駅西
• - 熱田区役所
• - 名鉄神宮前

車

八剣宮には駐車場もありますが、正月三が日（1月1日から3日）は、関係者以外の駐車は制限されています。

周辺情報

八剣宮の周辺には、多くの歴史的な名所があります。例えば、東海道五十三次で41番目の宿場町である「宮宿」や、日本武尊の陵墓として知られる「白鳥古墳」、東海地方最大の前方後円墳として有名な「断夫山古墳」が位置しています。また、熱田神宮の摂社である松姤神社も近くにあります。

このように八剣宮は、名古屋市内にある神社の中でも特に歴史的かつ文化的に重要な場所であり、訪れる人々に様々な神秘的な体験を提供しています。

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