八木秀司

八木秀司（やぎ しゅうじ）は、1935年8月1日に生まれた日本の俳優です。俳優としてのキャリアにおいては、劇団手織座に所属し、舞台活動などを経て、主にテレビドラマの世界でその才能を発揮しました。

彼の活動は、主役としてではなく、物語を彩る様々な脇役や端役が中心でした。しかし、その確かな演技力で、出演する作品において欠かせない存在感を示しました。その活動範囲は非常に広く、時代劇、現代劇、刑事ドラマ、特撮、ホームドラマ、連続テレビ小説など、多岐にわたるジャンルのテレビドラマに出演しています。

特に印象的な出演としては、子供たちにも人気の高かった「仮面ライダーシリーズ」が挙げられます。『仮面ライダーV3』では物語に関わる父親役を、『仮面ライダーアマゾン』では釣り人として登場するなど、短い出演シーンながらもキャラクターを演じ分けています。また、名作時代劇である「大江戸捜査網」や「荒野の用心棒」、「右門捕物帖」、「破れ傘刀舟悪人狩り」といった作品にもゲスト出演し、様々な時代の庶民や役人を演じました。

NHKの大河ドラマにも複数回出演しており、『風と雲と虹と』、『花神』、『黄金の日日』、『獅子の時代』、『峠の群像』、『徳川家康』といった、日本史上の重要な時代を描いた作品群に貢献しています。連続テレビ小説では、『マー姉ちゃん』や『おしん』といった国民的な人気作品にも顔を見せています。他にも、「特捜最前線」や「はぐれ刑事純情派」などの刑事ドラマ、「バーディー大作戦」や「Gメン'82」といったアクションドラマ、さらには「ロボット110番」のような子供向け番組にも出演しており、その活躍の幅広さがうかがえます。

八木秀司氏は、派手な役柄ではないものの、多くのテレビドラマ作品において物語のリアリティを高め、登場人物たちの背景を豊かにする上で重要な役割を果たしました。彼の出演作品リストは、1970年代から1990年代にかけての日本のテレビドラマ史の一端を示すものとも言えるでしょう。

主なテレビドラマ出演作品

仮面ライダーV3 第29話（1973年、MBS / 東映） - 父親役
荒野の用心棒 第28話（1973年、NET / 三船プロダクション）
仮面ライダーアマゾン 第3話（1974年、MBS / 東映） - 釣り人役
右門捕物帖 第10話（1974年、NET / 東映） - 木賃宿の主人役
大江戸捜査網 第3シリーズ 第63話（1974年、12ch / 三船プロダクション）
バーディー大作戦 第53話（1975年、TBS / 東映）
野わけ 第5話（1975年、YTV）
破れ傘刀舟悪人狩り 第42話（1975年、NET / 三船プロダクション） - 玄徳役
大江戸捜査網 第3シリーズ 第138話（1976年、12ch / 三船プロダクション）
風と雲と虹と（1976年、NHK 大河ドラマ） - 民人役
虹のエアポート 第14話（1976年、TBS / 松竹）
ロボット110番 第6話（1977年、ANB / 東映）
花神 第38話、第39話（1977年、NHK 大河ドラマ） - 松野孫八郎役
黄金の日日（1978年、NHK 大河ドラマ） - 行商人役
雲霧仁左衛門 第3話（1979年、CX / 松竹）
マー姉ちゃん（1979年、NHK 連続テレビ小説） - 車掌役
半七捕物帳 第24話（1979年、ANB / 歌舞伎座テレビ）
獅子の時代（1980年、NHK 大河ドラマ） - 写真師役
特捜最前線 第159話（1980年、ANB / 東映）
東芝日曜劇場 おんなの家 その十二（1982年、TBS）
立花登 青春手控え 第19話（1982年、NHK）
峠の群像 第18話（1982年、NHK 大河ドラマ） - 宿の番頭役
Gメン'82 第7話（1982年、TBS / 東映）
花王愛の劇場 流れる星は生きている（1982年、TBS）
徳川家康（1983年、NHK 大河ドラマ）
おしん 第25話（1983年、NHK 連続テレビ小説） - 男役
ザ・サスペンス 秘められた心中（1984年、TBS）
はぐれ刑事純情派 第5シリーズ 第18話（1992年、ANB / 東映）

テレビドラマデータベースなど、外部の資料で彼の出演歴を確認することができます。

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