公共測量

公共測量について

公共測量とは、測量法（昭和24年法律第188号）に定められた用語の一つで、基本測量以外の測量で特定の条件を満たすものを指します。具体的には、以下のいずれかに該当する測量が公共測量と定義されます。

1. 費用負担の原則: 測量に要する費用の全部または一部を、国や地方公共団体が負担、または補助して実施する測量。
2. 基本測量成果の利用: 基本測量や上記の測量成果を利用して、特定の事業のために実施される測量で、国土交通大臣が指定するもの。
行政庁の許可、認可その他の処分を受けて行われる事業
費用の一部または全部について、国や公共団体の負担、補助、貸付けなどの助成を受けて行われる事業

ただし、建物の測量のような局地的な測量や、小縮尺図の作成など、高度な精度を必要としない測量については、政令で定めるものを除くとされています。

公共測量の目的

測量法が公共測量を定義し、様々な規定を設けているのは、測量法の目的である「国や公共団体が費用を負担、または補助して実施する土地の測量、あるいはこれらの測量の結果を利用する土地の測量について、実施基準や必要な権能を定め、測量の重複を避け、測量の正確さを確保する」という観点からです。この目的を達成するために、正確で効率的な測量を実施することが求められます。

測量計画機関の義務と権限

公共測量を実施する測量計画機関には、以下の義務が課せられます。

作業規程の承認申請: 公共測量に係る作業規程について、国土地理院長の承認を得る必要があります。
実施計画書の提出: 公共測量実施計画書を国土地理院長に提出します。
測量標等の使用承認申請: 測量標や測量成果を使用する際には、国土地理院長の承認が必要です。
実施及び終了の公示: 公共測量の実施と終了を公示する必要があります。
成果の提出: 測量成果を国土地理院長に提出します。

これらの義務を遵守することで、公共測量の正確性と効率性が確保されます。

また、測量計画機関には、基本測量を実施する国土地理院長と同様の権限も与えられます。具体的には、事前に通知・承諾を得た上で、測量のために他人の土地に立ち入ったり、障害物を除去したり、必要に応じて土地を使用・収用したりする権限が認められています。これにより、測量作業を円滑に進めることができます。

関連事項

公共測量に関わる関連事項として、以下のようなものがあります。

国土地理院: 日本の測量を管轄する国の機関です。
電子国土: 地図情報を電子的に利用できるシステムです。
基盤地図情報: 測量の基礎となる地図情報です。
ディジタルマッピング: 地図情報をデジタルデータとして作成する技術です。
三角点: 水平位置の基準となる測量点です。
水準点: 標高の基準となる測量点です。
電子基準点: GPS等の衛星測位システムを利用した測量の基準点です。
平面直角座標系: 地図上の位置を平面座標で表すための座標系です。

外部リンク

公共測量のページ（国土地理院）

これらの情報を参考に、公共測量についての理解を深めてください。

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