六角満綱

六角満綱：室町時代の近江守護大名

六角満綱（ろっかく みつつな）は、室町時代前期から中期にかけての武将であり、近江国（現在の滋賀県）の守護大名として活躍しました。六角氏の9代当主にあたり、官位は従四位下・大膳大夫に叙されています。

生涯

応永8年（1401年）に、六角満高の子として生まれました。応永23年（1416年）に父が亡くなると、家督と近江守護職を継承し、六角氏の当主となります。

満綱は、3代将軍・足利義満の娘を正室に迎えていたことから、6代将軍・足利義教からの信任が厚く、幕府内での地位を確立していきます。永享6年（1434年）には、比叡山延暦寺と対立し、京極持高と共に延暦寺攻撃に加わりました。この戦いにおいて、満綱は近江国内の延暦寺領を没収し、勢力を拡大しました。

しかし、嘉吉元年（1441年）に嘉吉の乱が発生し、足利義教が赤松満祐によって暗殺されると、満綱は後ろ盾を失ってしまいます。さらに、同時期に発生した嘉吉の徳政一揆によって領内は混乱し、延暦寺からも一揆の首謀者として疑われることになります。その結果、京都の屋敷を襲撃され、近江へと逃亡せざるを得なくなりました。

同年、満綱は近江守護を解任され、家督と守護職を嫡男である持綱に譲ります。しかし、文安2年（1445年）、反対勢力に擁立された次男・時綱によって、持綱と共に自刃するという悲劇的な最期を迎えました。

六角満綱と鯰江氏

六角氏の家臣には、鯰江氏がいました。鯰江氏は、代々六角氏に仕え、重臣として活躍しました。満綱の時代にも、鯰江氏は六角氏の重要な一族として、その勢力拡大に貢献しました。

参考文献

今谷明・藤枝文忠編『室町幕府守護職家事典（下）』新人物往来社、1988年。
佐々木哲『佐々木六角氏の系譜』思文閣出版、2006年。

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