兵庫県道157号佐野仁井岩屋線

兵庫県道157号佐野仁井岩屋線は、淡路島に位置する兵庫県淡路市内を縦断する主要な一般県道です。

概要

この路線は、淡路市佐野の国道28号との交差点を起点とし、淡路市岩屋にある淡路インター前交差点を終点としています。終点では再び国道28号、兵庫県道31号福良江井岩屋線（淡路サンセットライン）、そして神戸淡路鳴門自動車道の淡路インターチェンジに接続しており、交通の要衝となっています。総延長は約22.462キロメートルに及びます。

起点の佐野を出て最初の約1キロメートルは、かつての国道28号のルートであり、現在も路線バスが運行されています。佐野の市街地に入ると、道路は右手に大きくカーブし、ここからしばらくの間、佐野川に沿って北西方向へ進みます。この初期区間は、比較的幅員が狭いのが特徴です。

狭隘区間と難所

佐野から仁井にかけての区間は、この県道の中で最も道路幅が狭くなる箇所を含んでいます。特に、仁井へ向かう方向では淡路市道佐野川2号線との交差点付近、佐野へ向かう方向では仁井交差点付近や淡路市道浅野南桐ノ木河内線との交差点付近に「最大幅」を示す標識が設置されており、大型車両などの通行には注意が必要です。

路線の途中には大塔峠が存在し、その前後は約15度という急な勾配に加え、路面はコンクリート舗装となっています。道幅も狭いため、規定の車両幅内であっても、ここを通過するのは容易ではありません。しかしながら、この難易度の高い区間は、一部の自転車愛好家からは挑戦しがいのあるルートとして敢えて選ばれることもあります。小田から仁井に至る間も、全体的に細い道が連続する区間が続きます。

国道28号を立体交差でくぐるあたりからは、淡路島七福神の一つ、大黒天を祀る八浄寺の赤い塔が視界に入ってきます。

仁井周辺から中持にかけて

仁井地区では、兵庫県道462号仁井黒谷線と接続します。また、兵庫県道71号富島久留麻線との交差点は仁井交差点と呼ばれていますが、交差点名が付与されているにも関わらず信号機は設置されていません。この仁井周辺の道路は比較的よく整備されており、近くには神戸淡路鳴門自動車道が通っているのが見え、本四仁井バスストップもこの付近に位置しています。

仁井交差点から兵庫県道460号野島浦線との交差点である中持までの区間は、再び1車線の道となります。時折ダンプカーなどの通行があるものの、全体的には静かな環境の道路です。

観光地沿線と終点へ

県道460号野島浦線には神戸淡路鳴門自動車道の東浦インターチェンジが接続しているため、中持以北の区間は、季節によっては観光客の車両が増加する傾向があります。しかし、道路は引き続き1車線の区間が多く、対向車とのすれ違いに苦労する場面も見られます。

この区間の沿線には、兵庫県立あわじ花さじき、カントリーメイツ牧場、そしてNHK連続テレビ小説「わかば」のロケ地としても知られる兵庫県立淡路景観園芸学校など、人気の観光地や景勝地が点在しています。あわじ花さじきより北側では、道路の改良工事が急ピッチで進められており、一部区間では2車線化されています。この整備区間の道路沿いには、政治家として活躍した原健三郎氏の銅像も建てられています。

岩屋地区に入ると、道路状況は大きく変化します。淡路島内では非常に珍しい4車線区間が出現しますが、その通行量はそれほど多くありません。この周辺には、兵庫県立淡路島公園や神戸淡路鳴門自動車道の淡路北スマートインターチェンジがあります。

路線の終点である淡路インター前交差点に南側から進入した場合、右手へ進むと国道28号、左手へ進むと淡路サンセットラインとして親しまれる兵庫県道31号福良江井岩屋線へ向かうことができます。直進方向は神戸淡路鳴門自動車道の淡路インターチェンジの入口となります。この県道が都市計画により整備が進められていることから、並行する茶間川線の廃止が検討されている状況です。

その他の情報

この路線の一部区間には、事前通行規制区間として佐野から仁井までが指定されています。また、岩屋地区の区間は緊急輸送道路に指定されており、災害時の重要なルートとなっています。

地理的には淡路市の単独市域を通過する路線です。

主な交差道路としては、起終点の国道28号のほか、兵庫県道462号仁井黒谷線、兵庫県道71号富島久留麻線、兵庫県道460号野島浦線、兵庫県道31号福良江井岩屋線、そして神戸淡路鳴門自動車道（淡路IC、淡路北SIC）が挙げられます。

沿線には、前述の観光施設の他に、神戸淡路鳴門自動車道の淡路北サービスエリアも近くに位置しています。

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