兵庫県道62号姫路港線

兵庫県道62号姫路港線

兵庫県道62号姫路港線は、兵庫県姫路市内に位置する主要地方道です。この路線は、その名の通り姫路港がある飾磨区の沿岸部と、姫路市の市街地中心部とを結ぶ重要な幹線道路としての役割を担っています。

地域住民からは「産業道路」や「将軍橋」といった通称で呼ばれることが多く、特に「産業道路」という通称は、港湾部で発生する物流や工業活動に関連する交通の結節点としての本路線の性格をよく表しています。

路線概要

路線の起点は、姫路市飾磨区細江にある宮掘橋交差点です。ここでは主要幹線道路の一つである国道250号と接続しています。

一方、終点は姫路市博労町に位置する白鷺橋交差点となります。この交差点で日本の大動脈である国道2号と交差しており、市街地への玄関口としての役割も果たしています。かつては船場町が終点とされていましたが、現在は博労町までが指定区間となっています。

総延長は4.491キロメートルと、比較的短い路線ながら、港湾機能と都市機能を直結する重要な役割を担っています。

沿革

兵庫県道62号姫路港線は、1993年（平成5年）5月11日に建設省（現在の国土交通省）によって主要地方道として指定されました。これは、地域における幹線道路網の中でも特に重要な位置づけがなされたことを示しています。

地理

本路線は、姫路市内のみを通過します。港湾部の飾磨区から市街地方面へと北進するルートを取ります。

経路の途中では、複数の主要な道路と交差・接続しています。起点の宮掘橋交差点（姫路市飾磨区細江）で国道250号と接続後、姫路市飾磨区恵美酒にある材木市場北交差点では兵庫県道418号付城細江線と交差します。さらに北へ進むと、姫路市手柄の手柄堂の前交差点で国道2号姫路バイパスの側道と接続し、交通結節点としての機能が高まります。そして、終点の白鷺橋交差点（姫路市博労町）で国道2号と交差して路線は終わります。

沿線の施設・旧跡

兵庫県道62号姫路港線の沿線やその周辺には、市民生活や地域の歴史に関連する様々な施設や場所が存在します。

代表的なものとしては、手柄山中央公園が挙げられます。手柄山の丘陵地帯に広がるこの公園は、水族館や遊園地、植物園などを擁する広大な緑地空間であり、市民の憩いの場となっています。

また、歴史ある寺院である亀山本徳寺も、路線沿いに位置しています。

近年の開発としては、起点の宮堀橋交差点から国道250号を少し西へ進んだ場所に大型商業施設であるイオンモール姫路リバーシティーが立地しており、周辺地域の商業活動の中心地の一つとなっています。

さらに、かつて国鉄飾磨港線（正式には播但線の一部）として利用されていた鉄道路線の廃線跡が、この県道と並行するように存在しています。一部区間は自転車道として整備されており、地域の散策路としても利用されています。

このように、兵庫県道62号姫路港線は、港湾と都市を結ぶ交通路としてだけでなく、沿線の生活、商業、歴史、レクリエーションといった多様な側面と深く結びついた道路と言えるでしょう。

もう一度検索