兼山駅

兼山駅について

兼山駅（かねやまえき）は、岐阜県可児市の旧兼山町に位置していた名古屋鉄道八百津線の駅です。この駅は、同線の運行が終了するまで、地域の交通の重要な拠点となっていました。ですが、2001年10月1日に八百津線が廃線になることにより、駅もその役割を終えました。

駅の歴史

1930年の4月30日、兼山駅は当初、東美鉄道の終着駅として開業しました。その約半年後の10月1日には、兼山駅と八百津駅間が開通し、途中駅に格上げされました。さらに、1940年にダム建設専用の鉄道が開通し、新たな利用が促されました。

1943年には名古屋鉄道に合併され、その後1948年に八百津線の駅名に改称されました。その後、1961年度には貨物営業が廃止され、1969年には無人化されました。廃止されるまで、駅舎は残り続けましたが、乗客数は徐々に減少し、2001年には駅が完全に廃止されることとなりました。

駅の構造

廃止される前、兼山駅は比較的広い構内を持ち、交換設備や側線が整っていましたが、最終的には1面1線の島式ホームのみが残り、無人駅として運営されていました。無人化の際、駅舎の窓口はベニヤ板で覆われ、外見は寂しい印象を与えていました。廃止後には駅舎は解体され、線路も撤去されて「みんなの駅ひろば」として整備されています。

乗客及び貨物の推移

1992年度のデータによると、1日あたりの平均乗降人員は338人であり、名古屋鉄道全体の駅の中でも298位と、相対的に少なかったことがわかります。在りし日の兼山駅の賑わいを想像させる記録ですが、最終的にはこの数も縮小していきました。

駅周辺の有名スポット

兼山駅の周辺には歴史的な名所や自然が点在しています。例えば、岐阜県道365号和知兼山停車場線や兼山町役場、古城山（兼山城址）、兼山湊跡、そして兼山ダムなどがあります。これらのスポットは、地域の歴史や自然を楽しむためのポイントとなっています。

隣接駅

八百津線では、兼山駅の隣には兼山口駅と中野駅があります。かつては、兼山口駅とは間に城門駅が存在していましたが、1965年に廃止されました。これは、地域の交通状況が変わる中での出来事でありました。

まとめ

兼山駅は過去に岐阜県可児市で地域の交通を支えた駅でしたが、時代の変化と共にその役割を終えました。残された駅跡や周辺の名所を訪れることで、かつての賑やかな記憶を感じることができます。廃駅となった今でも、地域の人々にとっての歴史的なシンボルとしての役割を果たし続けています。

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