内水面漁業

内水面漁業について

内水面漁業（ないすいめんぎょぎょう）は、日本の淡水域における漁業の一形態で、主に河川、池、沼といった淡水環境で行われます。この漁業形態の中には淡水魚やその他の淡水生物の養殖も含まれ、これを内水面養殖業と呼びます。ただし、日本における漁業の分類では、淡水漁業と内水面漁業は別々に定義されています。淡水漁業は潮汐の影響を受けない漁業を指し、内水面漁業は潮汐の影響を受ける環境で行われる漁業です。

特徴

内水面漁業の対象魚は、主に温水性淡水魚と冷水性淡水魚に分かれます。温水性淡水魚には、コイ、金魚、ナマズ、ウナギなどが含まれ、多様な種類が漁獲の対象です。一方、冷水性淡水魚は主にアマゴやニジマスなど、陸封されたサケ科の魚類が該当します。

漁法としては、投網や釣りが一般的に用いられています。しかし、地域特有の漁法も存在します。たとえば、長野県伊那地方ではザザムシ漁が行われており、高知県の四万十川では独自の方法で漁を行っています。

主な対象魚

内水面漁業では多様な魚類や生物が獲られています。代表的な対象としては以下のような生物があります。

• - ウナギ
• - ドジョウ
• - コイ
• - アユ
• - 金魚
• - ホンモロコ
• - ティラピア
• - ニジマス
• - アマゴ
• - ナマズ
• - サワガニ
• - スジエビ
• - スッポン
• - クロレラ
• - 寒天
• - ザザムシ
• - ウシガエル

これらの魚や生物は、漁業の目的に応じて選ばれます。

研究機関

内水面漁業に関連する研究は、各都道府県の水産試験場で行われており、独立した内水面水産試験場を持つ県も多く存在します。これらの施設では、水産試験場と栽培漁業センターなど、様々な研究設備が整えられています。たとえば、海がない長野県では、温水性生物と冷水性生物が分けて研究されている自治体も見受けられます。

関連項目

内水面漁業は漁業全般とも密接に関係しており、漁業権や漁師、釣りの文化と共に発展しています。また、池、沼、湖、川といった水域の管理も重要な要素です。

さらに、漁業協同組合や管理組合、全国内水面漁業協同組合連合会など、多くの関連団体が存在し、これらの組織は内水面漁業の発展や管理に寄与しています。養殖業や水産試験場とのつながりも強く、内水面漁業の現場では、技術の向上や資源管理の進展が期待されています。

内水面漁業に関する法律や職業訓練も存在し、これにより漁業の振興が図られています。

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