内藤政峻

内藤政峻（ないとう まさみち）は、江戸時代中期から後期にかけての大名であり、三河国挙母藩の3代藩主を務めました。内藤家7代当主にあたります。官位は従五位下・山城守、後に摂津守に叙任されています。

安永7年（1778年）に、初代藩主・内藤政苗の兄であり、本家である日向国延岡藩を継いだ内藤政陽の次男として生まれました。寛政6年（1794年）に2代藩主・内藤学文が嗣子なく死去したため、政峻が養子として家督を継承し、同年12月16日に従五位下・山城守に叙位・任官されました。

挙母藩は先代からの財政難を引き継いでおり、政峻の時代にも矢作川の洪水による凶作などが重なり、苦しい状況が続きました。財政再建のため、寛政7年（1795年）から10ヵ年にわたる倹約令を発令しました。また、寛政8年（1796年）には石井鶴山を招聘し、文武を奨励することで人材育成に尽力しました。文化元年（1804年）には、倹約令をさらに5ヵ年延長しています。

しかし、家老である津村吉徳の専横によって藩政が混乱し、財政改革は最終的に失敗に終わりました。文化10年（1813年）2月27日、政峻は家督を養子の政成に譲り隠居し、穂嶺と号しました。

文政5年（1822年）6月20日に死去。享年45歳でした。

系譜

実父：内藤政陽
実母：根岸氏（側室）
養父：内藤学文
正室：大久保恵津子（大久保忠喜の娘）
側室：幾（島田氏）、辰（久野氏）
子女：
内藤政照（長男）
内藤政興（次男）
内藤政恒
内藤甲子（長女）：内藤政成正室。母は側室の幾。
青山忠良正室
養子：内藤政成（井伊直中の八男）

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