内閣官房参与

内閣官房参与とは

内閣官房参与（ないかくかんぼうさんよ、英語: Special Advisor to the Cabinet）は、日本の内閣官房における重要な役職であり、内閣総理大臣のブレーン的な存在として、非常勤の国家公務員として任命されます。この役職は、政策決定や戦略構築において首相に対して直接的な意見や助言を提供します。

概要

内閣官房参与は、首相がさまざまな分野における専門知識を持つ人材を直接任命することで成り立っています。これには、エネルギー政策、外交、経済、社会保障など、幅広い専門分野が含まれます。参与は、首相の諮問に応じて意見を述べることが求められ、多くの場合、数人以上が同時に任命されます。数に制限はなく、任命された参与はその業務に従事しますが、守秘義務が課せられているため、その活動内容は外部に知られることは少ないです。

参与は、勤務日ごとに金額が支給されるとともに、各人に対して専用の執務室が内閣府や総理大臣官邸内に設けられています。しかし、権限の明確さや国会での答弁義務が存在しないことに関しては、批判の声も聞かれます。

設置根拠

この役職の設置は、「内閣官房に参与を置く規則」に基づいており、以下の三つの要点が含まれています。
1. 内閣官房に当分の間、参与を置くことができる。
2. 参与は首相の諮問に応じ、意見を述べることが求められる。
3. 参与は一般職の非常勤の国家公務員として位置づけられる。

現在の参与一覧

2024年8月時点での内閣官房参与には、以下の人々が任命されています。各参与は特定の分野を担当し、それに応じた専門的な助言を行います。

• - 飯島勲（特命担当）
• - 今井尚哉（エネルギー政策等担当）
• - 宮家邦彦（外交担当）
• - 熊谷亮丸（経済・金融担当）
• - 村井純（デジタル政策担当）
• - 山崎史郎（社会保障・人口問題担当）
• - 前田匡史（海外ビジネス投資支援担当）
• - 鴨下一郎（健康・医療戦略担当）
• - 山﨑重孝（安定的な皇位継承の確保担当）
• - 神田眞人（金融・国際経済担当）
• - 石川正一郎（拉致問題対策担当）

過去の参与

菅義偉内閣では、次の13名が参与として任命されていました。このように内閣官房参与は、その時々の政策や国家のニーズに応じて任命される人々によって構成されています。

• - 飯島勲（特命担当）
• - 木山繁（インフラ輸出・経済協力担当）
• - 今井尚哉（エネルギー政策等担当）
• - 平田竹男（文化・スポーツ振興・資源戦略担当）
• - 岡部信彦（感染症対策）
• - 熊谷亮丸（経済・金融）
• - 中村芳夫（産業政策）
• - 村井純（デジタル政策）
• - 高橋洋一（経済・財政政策）
• - 宮家邦彦（外交担当）
• - 岸博幸（成長戦略、規制改革、経済・産業政策、広報戦略担当）
• - 岡村健司（国際経済）
• - 山﨑重孝 （安定的な皇位継承の確保等）

このようにして、内閣官房参与は日本の政策に深く関与し、その実施において重要な役割を果たしています。

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