凝灰角礫岩

凝灰角礫岩とは

凝灰角礫岩（ぎょうかいかくれきがん）は、火山砕屑岩の一種であり、火山活動によって生成された岩石です。主に火山砕屑物、つまり、火山灰や溶岩の破片などが集まって形成されます。この岩石はその粒子の大きさや構成比によって異なる種類に分類されることが多いです。

構成と分類

1932年にウェントワースとウィリアムズが提唱した分類によれば、凝灰角礫岩は、主に微細な粒子である火山灰が含まれ、それに直径32ミリメートル以上の火山礫（溶岩の破片）が加わったものとされています。この火山礫の割合が高い場合には、火山角礫岩と呼ばれます。

一方、1966年にフィッシャーが定義したところによると、凝灰角礫岩は、火山灰（直径2ミリメートル以下）、火山礫（直径2 - 64ミリメートル）、火山塊（直径64ミリメートル超）の割合がほぼ等しい場合に該当します。この定義では、火山塊の割合が66%以上であれば火山角礫岩として扱われます。

他の火山砕屑岩との関係

凝灰角礫岩は、他の火山砕屑岩と比べても多様なタイプがあります。例えば、火山塊の割合が少ないものは「火山礫凝灰岩」と呼ばれ、火山灰の割合が高いものは「凝灰岩」とされます。また、火山礫が多い場合には「ラピリストーン」、特に大きな火山弾を含む場合には「凝灰集塊岩」と名付けられます。

火山弾は火口近くから飛び出すため、凝灰集塊岩は主に火口周辺に形成されたと考えられます。このように、凝灰角礫岩はその成因や形成環境により、他の火山砕屑岩と明確に区別されます。

粒子の成因による分類

凝灰角礫岩の成分は粒子の大きさでの分類だけでなく、その成因によでも分けられます。具体的には次のような種類があります。
1. 異質（accidental）: 火山噴火前の基盤となる岩石（堆積岩や変成岩など）が破砕されたもの。
2. 類質（accessory）: 火山体そのものが粉砕されたもの。
3. 本質（essential）: 噴火によるマグマそのもの。

これらの成因による分類は、地質学者が火山活動を理解する上で非常に重要です。特に、基盤岩が火山岩である場合、風化の影響を考慮することで、その成因がより明確になります。

火山砕屑岩の定義

火山砕屑岩とは、火山砕屑物が陸上で堆積してできた岩石の総称です。これには、火山砕屑物が流氷によって運搬された後に二次的に堆積したものを含めた「火山性砕屑岩」という広義の分類も存在します。また、水中で形成された火山砕屑物は、「水中火砕岩」と呼ばれ、火山性砕屑岩とは別に扱われることがあります。

まとめ

凝灰角礫岩は、その独特な成分と分類方法により、地質学において重要な役割を果たしています。火山活動の過程やそれに伴う物質の移動を理解するための貴重な手がかりとなるこの岩石は、今後の研究でさらなる知見が得られることが期待されます。

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