別山 (両白山地)

別山（べっさん）

別山は、石川県白山市と岐阜県大野郡白川村、高山市にまたがる両白[[山地]]にある標高2,399mの山です。白山国立公園内に位置し、山頂には二等三角点が設置されています。山頂からは、北側に雄大な白山の姿を望むことができ、すぐ西側には別山神社が鎮座しています。

概要

古来より、別山は信仰の山として崇められてきました。岐阜県側からは美濃禅定道が通っており、多くの人々がこの道を通って山頂を目指しました。山頂からは、銅製の経筒や法華経の朱書などが出土しており、かつてこの山が信仰の場であったことを物語っています。

別山の名前の由来は、白山から少し南に離れた場所にあることに由来すると言われています。そのため、「べっさん」と呼ばれるようになりました。別山の南側には、別山平と呼ばれる平坦な場所が広がっており、そこには御手洗池という池があります。また、かつて白山登拝者の宿泊施設として利用されていた別山室の跡や、加宝王子社の跡も残っています。

環境

両白[[山地]]の主峰である白山は、火山活動によって形成された火成岩でできていますが、別山は隆起によって形成された水成岩でできています。別山の南面は、大平壁と呼ばれる巨大な岩壁となっており、その迫力は見る人を圧倒します。山頂付近は森林限界を超えており、ハイマツ帯が広がっています。初夏には、ハクサンイチゲやシナノキンバイなどの高山植物が咲き誇り、登山者の目を楽しませてくれます。また、別山平周辺では、ハクサンコザクラ、ニッコウキスゲ、タカネザクラなどの美しい花々が見られます。別山周辺は豪雪地帯であり、一年の半分以上が雪に覆われる厳しい環境です。

登山

別山への主な登山ルートは以下の通りです。

白山からの縦走路: 北側の白山から縦走するルートです。途中には南竜ヶ馬場があり、そこにある南竜山荘には白山の登山道で唯一のキャンプ指定地があります。
上小池からのルート: 福井県大野市の上小池から登るルートは、最短で山頂を目指せるため、多くの登山者に利用されています。
美濃禅定道ルート: 石徹白の大杉の下の登山口から登る美濃禅定道のルートは、アップダウンが多く、健脚者向けのコースです。
チブリ尾根ルート: 西側の石川県白山市の市ノ瀬からチブリ尾根を通って登るルートは、標高差が大きく、こちらも健脚者向けのコースです。

周辺の山小屋としては、南竜山荘にはキャンプ指定地がありますが、その他の山小屋は無人の避難小屋となっています。

地理

別山の周辺には、以下の山があります。

御舎利山（おしゃりやま）: 別山のすぐ北に位置する山です。
チブリ尾根: 御舎利山の西側に伸びる尾根です。
南白山: 別山の東側の尾根に位置する山です。
日照岳: 南白山からさらに東に尾根が伸び、御母衣湖まで続いています。

源流の河川

別山を源流とする以下の河川は、日本海へと流れています。

大白川の別山谷、尾上郷谷（庄川の支流）
牛首川の別山谷と井谷（手取川の支流）

関連項目

白山国立公園
両白[[山地]]
美濃禅定道
別山 (曖昧さ回避)

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