利根川橋梁 (首都圏新都市鉄道つくばエクスプレス)

概要

利根川橋梁（とねがわきょうりょう）は、首都圏新都市鉄道のつくばエクスプレスにおいて、利根川を横断する重要な鉄道橋です。この橋梁は全長897メートルの長さを誇り、トラス構造で設計されています。具体的には、7径間の複線下路式ワーレントラス橋という形式が採用されており、鉄道の通行を支えています。

地域的には、千葉県柏市大青田と茨城県守谷市野木崎とを結んでいます。橋梁に使用されているトラス桁の鋼材は、無塗装の耐候性鋼板が利用されており、環境への耐性が強化されています。また、床版にはコンクリート道床式が取り入れられており、構造的な安定性を高めています。さらに、騒音対策としてトラス桁には防音壁が設けられています。

この橋梁は下部工部分が都市軸道路と共有できる形状となっており、高い機能性を兼ね備えています。上部工部分も鉄道用の桁だけでなく、将来的に道路用の桁を追加できる構造になっています。このこで、将来には鉄道と道路が併用できる橋としての計画があるものの、該当区域の都市軸道路の整備がまだ進行中です。

橋梁の技術的特性

利根川橋梁は、以下の技術的特性を有しています。

• - 形式: 鋼2+3+2径間下路連続ワーレントラス橋
• - 活荷重: M-15
• - 橋長: 897.000メートル
• - 支間割: 2×127.500メートル + 127.500メートル + 129.000メートル + 127.500メートル + 2×127.500メートル
• - 総幅員: 10.800メートル
• - 有効幅員: 7.000メートル（複線）
• - 床版: コンクリート道床式
• - 総鋼重: 5,081トン

橋梁の施工は、複数の建設企業によって行われました。具体的には、石川島播磨重工業、JFEエンジニアリング、松尾橋梁特定建設工事共同企業体、川崎重工業、川田工業、トピー工業特定建設工事共同企業体、三菱重工業、日立造船、サクラダ特定建設工事共同企業体が関与しています。施工には、トラッククレーン・ベント工法やトラッククレーン・カンチレバー工法が使用されました。

歴史

利根川橋梁は、常磐新線（つくばエクスプレス）の一環として建設され、鉄道運輸機構の発注により建設が始まりました。具体的な経緯は以下の通りです。

• - 1999年12月: 着工開始。
• - 2003年: 橋梁の竣工。
• - 2005年8月24日: 秋葉原－つくば間の開業に伴い、正式に供用開始となりました。

隣接する橋には芽吹大橋、利根川橋、新大利根橋及び大利根橋があり、利根川の周辺には多くの重要な構造物が点在しています。

この橋梁はつくばエクスプレスの重要な要素として、多くの通勤客や観光客に利用されています。

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