勝弦峠

勝弦峠（かっつるとうげ）

勝弦峠は、長野県岡谷市と塩尻市を結ぶ塩嶺（えんれい）山脈を越える峠です。峠の位置は、岡谷市側から塩嶺王城パークラインを進み、塩尻市北小野勝弦へと抜ける場所にあります。標高については資料や文献によって異なり、995メートルから1096メートルと幅がありますが、概ね1000メートル級の峠と考えて良いでしょう。

地理と交通

国道20号から分岐する塩嶺王城パークラインは、岡谷市の鳥居平やまびこ公園から塩嶺の尾根沿いを走り、この勝弦峠を通過します。さらに南の小野峠を越えて辰野町のしだれ栗森林公園までを結んでおり、ドライブコースとしても人気があります。この道路は、豊かな自然を満喫できるだけでなく、周辺の観光スポットへのアクセスも便利です。

歴史

勝弦峠は、戦国時代の合戦の舞台としても知られています。天文17年（1548年）には、武田晴信（後の信玄）が信濃守護の小笠原長時を奇襲した「塩尻峠の戦い」がこの地で繰り広げられました。近年では、この戦いを「勝弦峠の戦い」と呼ぶこともあり、歴史ファンにとっては見逃せない場所となっています。

周辺情報

勝弦峠周辺には、自然やレジャーを楽しめるスポットが点在しています。

鳥居平やまびこ公園: 岡谷市にある公園で、広大な敷地内には遊具や広場があり、家族連れで楽しめます。塩嶺王城パークラインの起点にもなっています。
信州塩尻農業公園チロルの森: 塩尻市にある農業公園で、花畑や動物との触れ合い、手作り体験などが楽しめます。
みどり湖: 塩尻市にある湖で、四季折々の風景が楽しめます。周辺には遊歩道やキャンプ場も整備されています。
しだれ栗森林公園: 辰野町にある公園で、しだれ栗の木が美しい景観を作り出しています。ハイキングコースも整備されており、自然を満喫できます。

これらのスポットは、勝弦峠を訪れる際に合わせて立ち寄るのがおすすめです。

参考文献

東筑摩郡・松本市郷土資料編纂会編『東筑摩郡・松本市誌 第一巻 自然 復刻版』信毎書籍出版センター、1984年。
一志茂樹監修『日本歴史地名大系 20巻 長野県の地名（オンデマンド版）』平凡社、2002年。
井出孫六・市川健夫監修『定本・信州百峠』郷土出版社、1994年。
井出孫六・市川健夫監修『定本・信州百峠 改訂普及版』郷土出版社、1995年。

関連項目

日本の峠一覧
塩尻峠 - 塩尻峠の戦い
長野県道254号楢川岡谷線

外部リンク

峠データベース 勝弦峠

勝弦峠は、歴史と自然が織りなす魅力的な場所です。ドライブやハイキングで訪れてみてはいかがでしょうか。

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