勝本町

勝本町の概要

勝本町（かつもとちょう）は、長崎県壱岐郡に位置していた町です。1935年に香椎村（かしいむら）から町制を施行し、勝本町と改称しました。1955年には鯨伏村（くじらぶしむら）と合併し、新たな勝本町として発足しましたが、2004年3月1日に郷ノ浦町、芦辺町、石田町と合併し、壱岐市となり、自治体としての歴史を終えました。

地理

勝本町は壱岐島の北西部に位置していました。町内には、神岳、神通の辻、城山などの山々が連なり、また、辰ノ島、若宮島などの島嶼も含まれていました。河川としては、谷江川、御手洗川などが町内を流れ、勝本港、湯ノ本湾などの港湾も存在しました。

歴史

勝本町の前身である香椎村は、古代から中世にかけて「香椎郷」と呼ばれていました。1889年の町村制施行により、可須村と新城村が合併して香椎村が発足しました。その後、1935年に町制を施行し、勝本町と改称しました。1955年には鯨伏村と合併し、新たな勝本町となりましたが、2004年に壱岐市の一部となり、その歴史を終えました。

地域

勝本町の行政区域は、「触」と「浦」で構成されていました。旧勝本町と旧鯨伏村の時代には、触や浦の名称に大字が冠されていましたが、1955年の合併時に大字は廃止されました。合併の際に一部の触や浦の名称は変更されています。

旧勝本町（香椎村）には、かつて「可須」と「新城」の2つの大字が存在しました。可須には、大久保触、勝本浦、西戸触、坂本触、仲触、東触がありました。新城には、片山触、北触、新城東触、新城西触がありました。

旧鯨伏村には、「立石」と「本宮」の2つの大字が存在しました。立石には、上場触、立石仲触、立石西触、立石東触、立石南触がありました。本宮には、布気触、本宮仲触、本宮西触、本宮東触、本宮南触、湯本浦、百合畑触がありました。

教育

勝本町には、勝本中学校と鯨伏中学校の2つの中学校、そして勝本小学校、鯨伏小学校、霞翠小学校の3つの小学校がありました。

姉妹都市

勝本町は、長野県諏訪市と姉妹都市提携を結んでいました。この提携は、河合曾良の生誕地と終焉の地としての縁によって結ばれました。2005年には、壱岐市として改めて姉妹都市提携を結んでいます。

名所・旧跡・観光スポット

勝本町には、文永の役新城古戦場、カラカミ遺跡、壱岐古墳群、対馬塚古墳、双六古墳、掛木古墳、笹塚古墳などの歴史的な名所が多く存在しました。また、聖母宮、新城神社、八坂神社といった神社や、壱岐風土記の丘、城山公園（勝本城跡）、河合曾良の墓、蛇ケ谷（辰の島）、勝本朝市、湯ノ本温泉などの観光スポットも人気でした。

祭事・催事

壱岐神楽など、地域に根付いた祭事や催し物も開催されていました。

参考文献

角川日本地名大辞典 42 長崎県
長崎県壱岐石田郡村要覧「香椎村」（1894年）国立国会図書館デジタルコレクション

関連項目

長崎県の廃止市町村一覧
壱岐イルカ事件
香椎村（曖昧さ回避）

外部リンク

長崎県壱岐郡勝本町（2003/12/24アーカイブ） - 国立国会図書館Web Archiving Project
* 壱岐四町合併協議会 - ウェイバックマシン（2007年3月30日アーカイブ分）

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