勧修寺経逸

勧修寺経逸（かじゅうじ つねはや）

勧修寺経逸は、江戸時代に活躍した公家であり、元仁孝[[天皇]]の外祖父です。父は権大納言を務めた勧修寺顕道で、母は臼杵藩の主であった稲葉恒通の娘です。彼は長兄の養子となり、堂上家の一員として名家に名を連ねました。彼は勧修寺家の23代当主として、多くの公卿と結びつき、さらに外孫の中には有名な岩倉具視もいるなど、その系譜は非常に重要です。

経歴

経逸は宝暦8年（1758年）に叙爵され、翌年には元服を迎えました。彼の公職人生は著しい進展を見せ、安永8年（1779年）には参議に任命され、安永9年（1780年）には従三位に昇進。寛政元年（1789年）には権大納言に就任し、正二位に昇ったことで名声を確立しました。彼の娘である婧子は、光格[[天皇]]の典侍となり、寛政12年（1800年）に仁孝[[天皇]]を出産しています。この結果、経逸は皇族との強い結びつきを持つことになり、外戚としての立場も築きました。

家族と系譜

経逸の家庭は非常に複雑で、多くの繋がりを持っていました。父は勧修寺顕道、母は臼杵藩主稲葉恒通の娘であり、正室には権大納言飛鳥井雅重の娘を迎えています。彼には数人の子供がおり、特に男子である勧修寺良顕（1765-1795）は参議に就任しています。また、彼の二男の芝山国豊は宮内大輔として知られ、数多くの娘たちも有力な公家や大名と結婚しました。特に、婧子は光格[[天皇]]の典侍となり、仁孝[[天皇]]の生母として重要な役割を果たしました。

逸話と政治的陰謀

経逸には、意外な逸話も存在します。明和3年（1766年）、彼は仲間の近習から虚言無礼とされ、いじめの対象になってしまいます。この事件の中で近習番衆内部の対立が深まり、梅園成季が政治的陰謀を気にして山科頼言に密告する事態に発展します。調査が行われたものの、実際には広幡や石井との関与が証明されることはなく、逆に梅園成季が裏で権力争いをしていたことが明らかになる結果となります。この騒動は多くの公家の日記に記されていますが、経逸自身はこの出来事については何も記録を残していない点が興味深いです。

まとめ

勧修寺経逸は、江戸時代の政治と家族の中で重要な役割を果たした公家であり、その生涯は多様な人間関係と政治的背景に彩られています。彼の子孫たちはさらに名門に結びつき、日本の歴史に名を刻んでいきました。経逸自身の経歴や周囲の人々との関係は、当時の公家社会を理解するうえで重要な資料となるでしょう。

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