堂上家

堂上家について

堂上家（とうしょうけ、どうじょうけ）は、日本の公家における特定の家格であり、特に昇殿の資格を世襲していることが特徴です。この家系は御所の清涼殿南廂に位置する殿上間（てんじょうのま）に昇殿できる権利を持ち、また公卿としても認識されています。堂上家は上級貴族と呼ばれ、他の中流・下級貴族に分類される地下家（じげけ）とは区別されています。

歴史的背景

平安時代の中期、昇殿の制度が整備され始めました。院政期には公卿となりうる家柄が固定され、これに伴い、堂上家と地下家という二つのカテゴリーが形成されました。堂上家には昇殿が許可された家柄が含まれ、とくに公卿にあたる家系が該当します。一方で、昇殿を許されず公卿になれない家柄は地下家と呼ばれます。一般には公卿になると昇殿が許されるが、場合によっては地下の家系からも公卿が輩出されることがありました。

さらに広義では、公卿になりうる摂家、清華家、大臣家、羽林家、名家、半家を含みますが、特に狭義においては羽林家のみを堂上家と見なすことが多いです。堂上家は、平堂上家（ひらとうしょうけ）とも称されます。

南北朝時代以降の変化

南北朝時代以降、堂上家の間では内々と外様の区別が生じ、これは当時の天皇との親疎に基づいていました。これにより、御所内での官職の詰め所が異なり、それに応じた天皇からの処遇にも違いが見られました。

また、安土桃山時代の天正年間（1573年 - 1591年）までに形成された家系は「旧家」と呼ばれ、それ以降に新たに設立された家系は「新家」として区分されます。

明治維新とその後

明治維新が進む中、1884年（明治17年）7月7日には、堂上家の中で大納言まで宣任が認められた家系は伯爵に、その他の家系は子爵に叙せられました。これにより、堂上家は近代的な貴族制度の中でも重要な位置を占めることとなりました。

堂上家の現状

江戸時代末期には合計137の堂上家が存在しましたが、時代を経るごとにその数は変動しています。それぞれの堂上家は独自の系譜と歴史を持ち、多様な役割を果たしてきました。

原則として、堂上家は日本の皇室と密接に関わりながら、多くの文化や政治的活動に貢献してきました。公家制度が果たしていた役割は、今なお日本の歴史や文化について深く考えさせる重要なテーマの一つです。

結論

堂上家は日本の公家制度において非常に重要な位置を占め、その存在は日本の貴族制度の複雑さや歴史を理解するための鍵となります。今後も彼らの歴史や影響がどのように語られていくのか、興味深い観点となります。

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