北原光騎

北原光騎（きたはら こうき）は、1964年3月9日、福岡県福岡市生まれの元プロレスラーである。高校時代はサッカーと空手に打ち込み、喧嘩も日常茶飯事だったという少年時代を送る。卒業後、就職するも9ヶ月で退職。その後、様々な職を転々としたのち、20歳の時に上京し、格闘家の佐山聡に師事。スーパータイガージムのインストラクターとしてキャリアをスタートさせた。

1987年、23歳の時に全日本プロレスに入団（当初はジャパンプロレス所属）。翌1988年4月8日、百田光雄戦でプロレスラーとしてデビューを飾る。その後、ダイナマイト・キッドに誘われ、カナダ・カルガリーへ海外修行に旅立つ。リングネームをスモー・ハラ（Sumo Hara）として活躍し、新日本プロレスの佐々木健介とのタッグチーム『サムライ・ウォリアーズ』を結成。インターナショナル・タッグ王座を獲得するなど、カナダで貴重な経験を積んだ。

1990年、全日本プロレスを退団。その後はSWS、WARと移籍を繰り返し、天龍源一郎率いる団体で重要な役割を担い、天龍の信頼厚い右腕として活躍した。プロレスラーとしてのキャリアを着実に積み重ねた北原は、1997年、33歳の時に総合格闘技道場「キャプチャー・インターナショナル」を設立。石井智宏（現：新日本プロレス）やニーハオ（CAPTURE）といった人材を指導に迎え、後進の育成にも力を注いだ。

1998年には独自の主催興行「地下室マッチ」を開始。元横綱・北尾光司の引退試合の対戦相手を務めるなど、話題を呼ぶイベントを展開した。「地下室マッチ」は2008年3月の大会を最後に一時中断していたが、2016年8月に「DUNGEON FIGHT（ダンジョンファイト）」と名称を変更して再開。現在も精力的に活動している。

プロレスラーとしての活動と並行して、北原は社会貢献活動にも積極的に取り組んでいる。40歳でNPO法人「日本ブルー・ブレイザー」を設立し、理事長に就任。2004年4月からは川崎市麻生区を拠点に、門下生と共に防犯パトロールを実施していた（2020年解散）。

私生活では、元体操日本代表で朝日生命体操クラブに所属していた北原香苗（旧姓：阿部）と結婚。2015年6月から2016年6月までは、川崎市多摩区で飲食店「オリエンタルキッチン カーニーマム」を夫妻で経営していた。

2018年6月11日、全日本プロレス時代の同期である小橋建太がプロデュースしたイベント『Fortune Dream5』で引退試合を行い、プロレスラーとしてのキャリアに幕を閉じた。スーパータイガージム出身の仲間たちと共に、後楽園ホールで盛大な引退セレモニーが行われた。

北原光騎は、多彩なキック技を武器としたプロレスラーとしてだけでなく、道場主宰者、社会活動家、そして経営者としても成功を収めた稀有な存在である。彼のこれまでの歩みは、多くの後輩プロレスラーや格闘家にとって、大きな刺激と影響を与え続けていることは間違いないだろう。 北原のキャリアは、プロレスという枠を超え、人生の多様性と挑戦を体現していると言えるだろう。

【タイトル歴】
WAR世界6人タッグ王座
アジアタッグ王座

【得意技】
各種キック（佐山聡直伝の多彩なキック。スピーディーで手数の多い蹴りが持ち味）
ジャーマンスープレックス（主なフィニッシュ・ホールド）
ドラゴン・スープレックス（とっておきのフィニッシュ・ホールド）
キャプチャーα（変形の逆エビ固め）
* ラリアット

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