北投区

北投区

台北市の北端に位置する北投区は、温泉地として名高いだけでなく、豊かな自然と歴史が織りなす魅力的なエリアです。

地理

北投区は、台北市の最北端に位置し、東は磺渓、南は基隆河を挟んで士林区と接しています。西は新北市の淡水区、北は大屯山や七星山を境に新北市三芝区や金山区と隣接しています。この地理的な特徴が、北投区の豊かな自然環境を育んでいます。

歴史

北投の地名は、かつてこの地に住んでいた平埔族バサイ族の集落「パッタオ社」に由来します。パッタオとはバサイ語で巫女を意味し、この地が古くから神聖な場所として認識されていたことを示唆しています。北投は台北地区でも初期に開発が進んだ場所の一つです。

17世紀には、スペイン人やオランダ人が平埔族と硫黄貿易を行っていました。1697年には、郁永河が北投での硫黄採掘の様子を『裨海記遊』に記しており、これは台湾に関する現存する最も古い旅行記です。

鄭成功による台湾統治以前は漢人の居住はありませんでしたが、清朝時代に開墾が進められました。光緒元年には台北府が設置され、北投地区は淡水区に所属しました。日本統治時代には、台北州七星郡北投庄と呼ばれ、戦後は七星区に属する北投鎮となりました。1968年7月1日に台北市に編入され、北投区として現在に至ります。

年表

北投の歴史を彩る主な出来事は以下の通りです。

1894年：ドイツ人商人オウリーが温泉を発見。
1896年：大阪商人平田源吾が北投で最初の温泉旅館を開業。
1897年：大稲埕と北投を結ぶ道路が開通。
1901年：北淡線が開通し、北投駅が利用開始。
1905年：日本人学者岡本要八郎が「北投石」を発見。
1916年：北投駅から新北投駅までの支線が開通。
1968年：北投鎮が北投区として台北市の直轄区となる。
1985年：陽明山国家公園が設立。

下部行政区域

北投区は、複数の下部行政区域に分かれています。

教育

北投区には、多くの教育機関があります。

大学

国立陽明交通大学
国立台北芸術大学（北芸大）
台北城市科技大学（北城大）
国立台北護理健康大学（北護）

専科学校

私立馬偕医護管理専科学校

高級専門学校

私立志仁高級家商職業学校
私立惇敘高級工商職業学校

高級中学

台北市立復興高級中学
台北市立中正高級中学
私立薇閣高級中学
私立十信高級中学

国民中学

台北市立北投国民中学
台北市立新民国民中学
台北市立明徳国民中学
台北市立桃源国民中学
台北市立石牌国民中学
台北市立関渡国民中学
私立薇閣高級中学
私立奎山国民中学

国民小学

多くの国民小学があります。

交通

北投区へのアクセスには、台北捷運（MRT）が便利です。

観光地

北投区には、多くの観光スポットがあります。

北投温泉博物館
地熱谷
陽明山国家公園
周氏節孝坊
北投普済寺
新北投善光寺
北投台湾銀行旧宿舎
吟松閣
關渡自然公園
草山公共浴場（現草山教師研習中心）

脚注

北投区に関する詳細は、脚注を参照してください。

関連項目

北投温泉
瀧乃湯
北投石
硫黄
陽明山

外部リンク

北投区公所
北投区戸政事務所
北投社区大学
北投生態文史資源網

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