北柏駅

北柏駅について

北柏駅は、千葉県柏市根戸に位置する、東日本旅客鉄道（JR東日本）常磐線の駅です。駅番号はJL29で、常磐緩行線の列車が停車します。柏市北部に位置し、我孫子市との境界に近い場所にあります。近隣には、東海寺（布施弁天）やあけぼの山公園などの名所があります。

歴史

当駅は、常磐線の複々線化工事に伴い、柏駅と我孫子駅の貨物取扱を集約するために建設されました。1969年3月に貨物駅の工事が始まりましたが、この地域が1300年前の宿場遺跡である中馬場遺跡であることが判明し、同年2月から6月にかけて発掘調査が行われました。120箇所もの遺跡が発見されたため工事は中断しましたが、貨物駅の開業遅延は、複々線化工事全体に影響を及ぼすため、突貫工事が行われ、1970年4月に予定通り貨物駅が開業しました。また、貨物駅建設に伴い、3つの踏切（根戸新田踏切、手賀沼踏切、船戸踏切）が廃止され、それぞれこ線橋として立体交差化されました。

旅客駅の設置は、地元住民の請願によって実現しました。1968年12月に柏市が国鉄に請願書を提出し、1970年2月には北柏旅客駅設置期成同盟が設立され、自治体と一体となって誘致活動が行われました。同年3月に旅客駅の設置が承認され、8月には起工式が行われ、1971年4月、常磐線複々線使用開始と同時に旅客営業を開始しました。

年表

1969年（昭和44年）3月：貨物駅の着工開始。
1970年（昭和45年）
3月：旅客駅の設置が承認。
4月10日：日本国有鉄道の貨物駅として開業。
8月6日：旅客駅の起工式が行われた。
1971年（昭和46年）4月20日：旅客営業開始。
1984年（昭和59年）2月1日：貨物営業廃止。
1987年（昭和62年）4月1日：国鉄分割民営化に伴い、東日本旅客鉄道（JR東日本）の駅となる。
1993年（平成5年）4月27日：自動改札機を設置し、供用開始。
1994年（平成6年）8月23日：改札内のエスカレーター供用開始。
1995年（平成7年）3月：南口エスカレーター設置。
2001年（平成13年）11月18日：ICカード「Suica」の利用が可能となる。
2006年（平成18年）5月27日：みどりの窓口の営業を終了し、指定席券売機を設置。
2010年（平成22年）10月25日：改札内のエレベータ供用開始。
2013年（平成25年）4月1日：南口のエレベーター供用開始。
2015年（平成27年）3月1日：早朝無人化。
2022年（令和4年）1月31日：スマートホームドアの使用を開始。

駅構造

島式ホーム1面2線を有する地上駅で、橋上駅舎を備えています。南側の2線が緩行線で、各駅停車のみが停車します。ホームはカーブ上に位置しているため、注意喚起がなされることがあります。北側の2線は快速線で、ホームがないため旅客の乗降はできません。当駅から上野方面へは柏駅、取手・土浦方面へは我孫子駅での乗り換えが必要です。

快速線には、我孫子方に2線の待避線があり、貨物列車や臨時列車の待避に使われています。また、水戸方面から成田線へ向かう臨時列車（成田山新勝寺への初詣客輸送など）の折り返しにも利用されます。

かつて貨物駅だった当駅は、複々線化における柏駅と我孫子駅の貨物取扱を集約する役割を担っていました。貨物駅としての役割は1984年1月31日に終了し、跡地はマンションや駐車場になっていますが、貨車入れ替え用の引き上げ線などが残っています。

駅の管理は柏駅が行い、JR東日本ステーションサービスが業務を受託しています。早朝はインターホンによる案内となり、自動券売機、多機能券売機、指定席券売機が設置されています。

北口側には歩道橋があり、国道6号上り車線側の歩道と旧水戸街道沿いの2箇所に出入口があります。終電から始発までは連絡通路が閉鎖されます。2017年9月には、旧水戸街道沿いの階段にエスカレーターが設置されました。

2019年3月16日のダイヤ改正から、発車メロディは電車備え付けのものが使用されています。

駅構内施設

駅構内には、NewDays、日高屋、VIEW ALTTEなどの店舗があります。

利用状況

2023年度の1日平均乗車人員は17,166人です。つくばエクスプレスの開業以前から減少傾向にありましたが、開業年度の2005年度にはさらに減少しました。

駅周辺

駅周辺は、柏市と我孫子市にまたがる根戸地区の南に位置し、駅自体は柏市側にあります。

北口は国道6号沿いに、南口はロータリーを備えています。バス路線は、南口に「北柏駅」、北口に「北柏駅入口」があり、それぞれ異なる方面へのバスが発着します。また、我孫子市のコミュニティバス「あびバス」も北口に乗り入れています。

旧貨物駅

廃止された貨物駅の敷地面積は69,000平方メートル、総延長8kmに及ぶ17線の線路を有していました。低床ホームや15トンクレーンなどの荷役設備があり、年間取扱規模は20万トンでした。

隣の駅

JR東日本 常磐線（各駅停車）
* 柏駅 (JL 28) - 北柏駅 (JL 29) - 我孫子駅 (JL 30)

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