北海道札幌南高等学校

北海道札幌南高等学校

北海道札幌南高等学校（ほっかいどう さっぽろみなみこうとうがっこう）は、札幌市中央区にある道立の高等学校です。通称は「札南」または「南高」として親しまれています。この学校は1895年に札幌尋常中学校（のちの旧制札幌一中）として設立され、高校化に至るまでの歴史は長いものです。堅忍不抜と自主自律を重んじる校風は、代々の生徒たちに受け継がれています。

校歌と校章

学校の校歌は、旧制中学校時代の1905年に制定され、作詞者は大和田建樹、作曲者は小山作之助です。ただし、歌詞の一部は石森和男が手を入れたと言われており、その後1951年に新たな校歌が制定され、こちらも校内の教員が作詞作曲を手掛けました。

校章は1885年に定められたものから数回の変更を経て、現在のデザインは1955年に採用されたものです。雪の結晶をモチーフにしており、中央に「高」の文字が配されています。

学校林と環境活動

1911年、大正天皇の行啓を記念して設置された学校林は、今でも約121ヘクタールの広さを誇る自然環境です。これらの土地は、毎年一年生が枝打ち作業を行うほか、山菜採りやキノコ狩りの活動があります。特に国蝶オオムラサキの繁殖を始めとする多様な生態系の研究にも役立てられ、平成18年度には全日本学校関係緑化コンクールで特選に選ばれました。

進路と大学合格実績

2022年度の主な大学合格者には、東京大学10名、京都大学14名、北海道大学88名、札幌医科大学24名などが含まれ、私立大学では早稲田大学19名、慶應義塾大学8名などが名を連ねています。このように、札幌南高は進学実績も非常に高いことが特徴です。

沿革

北海道における中等教育の発展は遅れ気味でしたが、開拓の進展とともに教育機関設立の機運が高まりました。札幌尋常中学校の開校は1900年から1905年の間にかけて進み、当初は北海道尋常師範学校を仮校舎として使用しました。数々の歴史的イベントや行事も開催され、特に「雪戦会」と呼ばれる雪で作った城同士の攻防戦は多くの生徒にとって印象的な思い出となっています。

1922年には現在地に移転し、1947年の学制改革に伴い新制度の高等学校として再スタートを切ります。1948年に男子校としての発足後、1950年には共学化が行われ、校名が現在の北海道札幌南高等学校に改称されました。高校教育が変化する中で、定員が増加し続け、学校生活も多様化しました。

1970年代以降は生徒の自主性や個人主義が強まり、学校の指導方針にも影響を与えました。1995年には創立100周年を迎え、新校舎の完成と伴に地域の教育に貢献しています。現在もさまざまな部活動が盛んで、特に野球部やバスケットボール部は過去に全国大会で名を馳せています。

このように、北海道札幌南高等学校はその長い歴史と伝統をもとに、現代の教育環境に対応しながら、次世代へと引き継がれている学校です。

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