北篤
北篤氏は、1988年11月26日に石川県小松市で生まれた元プロ野球選手です。右投げ左打ちで、プロでは主に外野手、内野手として活躍しました。
プロ入り前、石川県立小松工業高校では1年生の秋からエースとしてマウンドに立ちました。最速145km/hの速球に加え、スライダーやカーブを操る投手でしたが、打者としても非凡な才能を見せ、高校通算で32本の本塁打を記録しています。この投打にわたる活躍が評価され、2006年のNPB高校生ドラフト会議では、横浜ベイスターズから投手として1巡目で指名を受けました。この指名は、田中将大投手を抽選で外し、改めて行われたもので、契約金7,000万円、年俸720万円（金額はいずれも推定）で入団に至りました。入団時の背番号は43でした。
横浜・DeNAベイスターズ時代（2007年～2012年）は、プロ生活の起点となりました。ルーキーイヤーの2007年には、当時二軍チームの名称だった湘南シーレックスで投手としてイースタン・リーグ公式戦17試合に登板し、2勝4敗、防御率4.84という成績でした。日本ハム戦では3イニングで8奪三振を奪うなど光る投球を見せることもありました。しかし、2008年の春先に右肘の疲労骨折が判明し、6月に手術を受けました。これを機に、高校時代からの打撃センスを買われ、投手として一軍登板がないまま秋季キャンプから内野手への転向を決断します。
野手転向後の2009年は、湘南の一員としてイースタン・リーグ公式戦92試合に出場。主に三塁を守りながら、18個の犠打を決めるなど器用さを見せました。この年には、札幌ドームで行われたフレッシュオールスターゲームにイースタン・リーグ選抜の内野手として出場。遠征中のユニフォームが届かないという珍事に見舞われ、対戦相手である日本ハムの練習用ユニフォームを借りてプレーしたエピソードもあります。2010年には、イースタン・リーグでチーム最多となる102試合に出場し、規定打席に到達。打率.320でリーグ2位、14本塁打でリーグ3位（チームでは筒香嘉智に次ぐ2位）という好成績を残し、打者としての才能を開花させました。この年、二塁や一塁だけでなく、外野守備にも挑戦。9月25日には中日ドラゴンズ戦で代打としてプロ入り初の一軍公式戦出場を果たしました。一軍では8試合の出場で打率.214でしたが、9月30日の阪神タイガース戦では初めて一軍でスタメン（6番・左翼手）出場も経験しました。プライベートでは結婚し、夏には長女が誕生しています。2011年には主軸打者の離脱に伴い一軍に登録され、8月23日の広島東洋カープ戦でプロ初打点（犠牲フライ）を記録。一時スタメンもありましたが、9月以降は再び二軍でのプレーとなり、一軍出場は12試合にとどまりました。2012年からは登録ポジションを外野手に変更。初めて開幕一軍を迎えましたが、一軍での出場はわずか2試合（1打席）でシーズンを終えました。
2012年オフ、北氏は北海道日本ハムファイターズへの移籍が決まります。11月15日に土屋健二投手との交換トレードが成立し、背番号も土屋投手がつけていた37となりました。日本ハム移籍後の2013年は、春季キャンプ中に古巣DeNAとの練習試合で左肩を脱臼する怪我に見舞われ、開幕には間に合いませんでした。二軍では44試合に出場し6本塁打を放ちましたが、打率は.206と低迷し、この年は一軍での出場機会はありませんでした。しかし2014年には前年から一転、一軍公式戦で自己最多となる29試合に出場。打率.275を記録し、5月28日の東京ヤクルトスワローズ戦ではプロ初本塁打をソロで放つなど、年間で2本のアーチを描きました。2015年は一軍2試合の出場に終わり、唯一の打席では三振でしたが、代走として1得点を記録しています。
2015年シーズン途中の6月10日、北氏は再びトレードで所属球団を移します。矢野謙次選手・須永英輝投手との交換トレードで、矢貫俊之投手と共に読売ジャイアンツへ移籍しました。背番号は66に変更となりましたが、この年は移籍後に一軍昇格は叶いませんでした。巨人での3年間は、主に二軍でプレーしました。2016年はイースタン・リーグで開幕から好調を維持し、4月9日に中日ドラゴンズ戦で移籍後初の一軍出場（スタメン）を果たし、2年ぶりの安打も記録しました。この年の一軍出場は3試合でしたが、二軍では94試合に出場し打率.270、8本塁打、29打点と安定した成績を残しました。シーズンオフには年俸アップで契約を更改しています。2017年も二軍で打率.275、5本塁打、28打点という成績でしたが、一軍出場はゼロでした。10月に行われたファーム日本選手権では、優勝を決めた二軍のメンバーとして試合に出場。9回裏二死の場面で代打起用されましたが、結果は二塁へのゴロで試合終了となりました。この試合後、球団から戦力外通告を受け、同年11月24日に現役引退を表明しました。
現役引退後、北氏は巨人の球団職員に転身しました。2018年から2019年にかけては、球団が運営する野球振興のため「ジャイアンツアカデミー」のコーチとして、子供たちへの指導にあたりました。2024年現在は、巨人の広報部でチームを支えています。
プロ野球選手として、横浜・DeNA、日本ハム、巨人と3球団を渡り歩き、投手から野手へと転向するなど波乱に富んだキャリアを歩んだ北氏。一軍での出場機会は多くありませんでしたが、二軍では長年にわたり打線の中軸を担う存在でした。一軍での初記録としては、2010年9月25日の対中日戦での初出場・初打席、翌日の対巨人戦での初安打、9月30日の対阪神戦での初先発、2011年8月23日の対広島戦での初打点、そして日本ハム時代の2014年5月28日の対ヤクルト戦でのプロ初本塁打（ソロ）などがあります。登場曲もBIGBANGや倖田來未、エイジアエンジニア、Austin Mahoneなど、その時々で様々な楽曲を使用していました。現役を終えた後も、野球界、特に巨人の組織内でその経験を活かし、活動を続けています。
プロ入り前、石川県立小松工業高校では1年生の秋からエースとしてマウンドに立ちました。最速145km/hの速球に加え、スライダーやカーブを操る投手でしたが、打者としても非凡な才能を見せ、高校通算で32本の本塁打を記録しています。この投打にわたる活躍が評価され、2006年のNPB高校生ドラフト会議では、横浜ベイスターズから投手として1巡目で指名を受けました。この指名は、田中将大投手を抽選で外し、改めて行われたもので、契約金7,000万円、年俸720万円（金額はいずれも推定）で入団に至りました。入団時の背番号は43でした。
横浜・DeNAベイスターズ時代（2007年～2012年）は、プロ生活の起点となりました。ルーキーイヤーの2007年には、当時二軍チームの名称だった湘南シーレックスで投手としてイースタン・リーグ公式戦17試合に登板し、2勝4敗、防御率4.84という成績でした。日本ハム戦では3イニングで8奪三振を奪うなど光る投球を見せることもありました。しかし、2008年の春先に右肘の疲労骨折が判明し、6月に手術を受けました。これを機に、高校時代からの打撃センスを買われ、投手として一軍登板がないまま秋季キャンプから内野手への転向を決断します。
野手転向後の2009年は、湘南の一員としてイースタン・リーグ公式戦92試合に出場。主に三塁を守りながら、18個の犠打を決めるなど器用さを見せました。この年には、札幌ドームで行われたフレッシュオールスターゲームにイースタン・リーグ選抜の内野手として出場。遠征中のユニフォームが届かないという珍事に見舞われ、対戦相手である日本ハムの練習用ユニフォームを借りてプレーしたエピソードもあります。2010年には、イースタン・リーグでチーム最多となる102試合に出場し、規定打席に到達。打率.320でリーグ2位、14本塁打でリーグ3位（チームでは筒香嘉智に次ぐ2位）という好成績を残し、打者としての才能を開花させました。この年、二塁や一塁だけでなく、外野守備にも挑戦。9月25日には中日ドラゴンズ戦で代打としてプロ入り初の一軍公式戦出場を果たしました。一軍では8試合の出場で打率.214でしたが、9月30日の阪神タイガース戦では初めて一軍でスタメン（6番・左翼手）出場も経験しました。プライベートでは結婚し、夏には長女が誕生しています。2011年には主軸打者の離脱に伴い一軍に登録され、8月23日の広島東洋カープ戦でプロ初打点（犠牲フライ）を記録。一時スタメンもありましたが、9月以降は再び二軍でのプレーとなり、一軍出場は12試合にとどまりました。2012年からは登録ポジションを外野手に変更。初めて開幕一軍を迎えましたが、一軍での出場はわずか2試合（1打席）でシーズンを終えました。
2012年オフ、北氏は北海道日本ハムファイターズへの移籍が決まります。11月15日に土屋健二投手との交換トレードが成立し、背番号も土屋投手がつけていた37となりました。日本ハム移籍後の2013年は、春季キャンプ中に古巣DeNAとの練習試合で左肩を脱臼する怪我に見舞われ、開幕には間に合いませんでした。二軍では44試合に出場し6本塁打を放ちましたが、打率は.206と低迷し、この年は一軍での出場機会はありませんでした。しかし2014年には前年から一転、一軍公式戦で自己最多となる29試合に出場。打率.275を記録し、5月28日の東京ヤクルトスワローズ戦ではプロ初本塁打をソロで放つなど、年間で2本のアーチを描きました。2015年は一軍2試合の出場に終わり、唯一の打席では三振でしたが、代走として1得点を記録しています。
2015年シーズン途中の6月10日、北氏は再びトレードで所属球団を移します。矢野謙次選手・須永英輝投手との交換トレードで、矢貫俊之投手と共に読売ジャイアンツへ移籍しました。背番号は66に変更となりましたが、この年は移籍後に一軍昇格は叶いませんでした。巨人での3年間は、主に二軍でプレーしました。2016年はイースタン・リーグで開幕から好調を維持し、4月9日に中日ドラゴンズ戦で移籍後初の一軍出場（スタメン）を果たし、2年ぶりの安打も記録しました。この年の一軍出場は3試合でしたが、二軍では94試合に出場し打率.270、8本塁打、29打点と安定した成績を残しました。シーズンオフには年俸アップで契約を更改しています。2017年も二軍で打率.275、5本塁打、28打点という成績でしたが、一軍出場はゼロでした。10月に行われたファーム日本選手権では、優勝を決めた二軍のメンバーとして試合に出場。9回裏二死の場面で代打起用されましたが、結果は二塁へのゴロで試合終了となりました。この試合後、球団から戦力外通告を受け、同年11月24日に現役引退を表明しました。
現役引退後、北氏は巨人の球団職員に転身しました。2018年から2019年にかけては、球団が運営する野球振興のため「ジャイアンツアカデミー」のコーチとして、子供たちへの指導にあたりました。2024年現在は、巨人の広報部でチームを支えています。
プロ野球選手として、横浜・DeNA、日本ハム、巨人と3球団を渡り歩き、投手から野手へと転向するなど波乱に富んだキャリアを歩んだ北氏。一軍での出場機会は多くありませんでしたが、二軍では長年にわたり打線の中軸を担う存在でした。一軍での初記録としては、2010年9月25日の対中日戦での初出場・初打席、翌日の対巨人戦での初安打、9月30日の対阪神戦での初先発、2011年8月23日の対広島戦での初打点、そして日本ハム時代の2014年5月28日の対ヤクルト戦でのプロ初本塁打（ソロ）などがあります。登場曲もBIGBANGや倖田來未、エイジアエンジニア、Austin Mahoneなど、その時々で様々な楽曲を使用していました。現役を終えた後も、野球界、特に巨人の組織内でその経験を活かし、活動を続けています。
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