北米タッグ王座

NWA北米タッグ王座の歴史

NWA北米タッグ王座（NWA North American Tag Team Championship）は、プロレスにおける重要なタッグチーム王座として知られています。この王座は新日本プロレスが管理していた時期があり、1974年から1981年の間に多くの名勝負が繰り広げられました。本稿では、この王座の由来や歴史、重要な試合について詳しく解説します。

王座の由来

NWA北米タッグ王座は、1973年8月に日本に初めて紹介されました。この時、新日本プロレスのアントニオ猪木と坂口征二がロサンゼルスのオリンピック・オーディトリアムで王者のジョニー・パワーズ＆パット・パターソンに挑戦しました。挑戦者チームは勝利したものの、3本目での反則勝ちにより王者組の防衛となりました。これを受け、当時の王座がアメリカとカナダでどのように運用されていたのかは不明瞭で、この試合のために王座が創作された可能性が高いです。

その後、1974年6月に新王者が来日し、その際再度挑戦が行われましたが、猪木と坂口は王座を獲得することはできませんでした。しかし、同年の8月16日に再び王座に挑戦し、見事に王座を獲得しました。

王座戦の展開

猪木＆坂口の「黄金コンビ」が王座を獲得してから、新日本プロレスのタッグにおけるフラッグシップ・タイトルとしての地位を確立しました。しかし、当初の新日本プロレスは外国人レスラーの招聘が難しく、強力な挑戦者を迎えることが少なかったのが実情です。

1975年8月には、ハリウッド・ブロンドス（ジェリー・ブラウンとバディ・ロバーツ）との対戦が行われ、この試合はノーコンテストとなりました。猪木が負傷したため、ストロング小林が坂口と組み王座決定戦に挑んだものの敗北。しかし、10月2日に猪木＆坂口が王座を奪回しました。この時期、挑戦者にはイワン・コロフやグレッグ・バレンタインなど、名レスラーたちが名を連ねていました。

さらなる歴史の深化

1976年2月には坂口と小林が新王者となり、数々の名チームとの防衛戦を繰り広げました。1977年にはタイガー・ジェット・シンとの抗争が展開され、新日本プロレスではヒールと称される強力なチームとの戦いが続きました。しかし、その後も坂口＆小林は優位を保ち続け、多くの強敵と対峙しました。

1979年にはヒロ・マツダとマサ斎藤に敗れ、坂口と長州力の新しいパートナーシップが始まります。この新たなコンビは勢いよく王座を獲得し、その後も数々の防衛戦を重ねました。1981年3月、王座はIWGP提唱に伴い封印されました。

終えるにあたって

NWA北米タッグ王座は多くの名勝負が生まれた重要なタイトルであり、新日本プロレスの歴史の中でも特に貴重な存在です。当時のタッグチームレスリングがいかに豊かであったかを物語るこの王座の歴史は、今もプロレスファンの記憶に刻まれています。

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