バディ・ロバーツ

バディ・ロバーツ：タッグマッチのレジェンド

バディ・ロバーツ（本名：デイル・ヘイ、1945年6月16日 - 2012年11月29日）は、アメリカ合衆国オクラホマ州出身のプロレスラーである。カナダで育ち、若き日はボディビルディングに打ち込んでいた彼は、友人の勧めでプロレスの世界へと足を踏み入れる。1965年、モントリオールでデビューを果たし、その後アメリカ各地の団体を転戦。類まれなタッグマッチの才能で頭角を現し、数々の伝説的タッグチームの一員として活躍した。

ハリウッド・ブロンズ時代の輝き

1970年、ジェリー・ブラウンとのタッグチーム『ハリウッド・ブロンズ』を結成。ブロンドヘアがトレードマークだった2人は、華麗な技と抜群のチームワークで観客を魅了した。同年、USタッグ王座を獲得。サー・オリバー・フンパーディンクをマネージャーに迎え、モントリオール、フロリダ、ロサンゼルスなど、アメリカ各地のリングで数々のタッグチームを相手に激闘を繰り広げた。その活躍は北米にとどまらず、1971年と1974年には国際プロレスに参戦。ラッシャー木村＆サンダー杉山、木村＆グレート草津組といった強豪チームとIWA世界タッグ王座を争った。さらに1975年には新日本プロレスに参戦。アントニオ猪木＆坂口征二組と激突し、NWA北米タッグ王座（日本版）を獲得したものの、すぐに奪還された。以降も新日本プロレスに度々来日し、日本のファンを熱狂させた。

ファビュラス・フリーバーズ：新時代の到来

1978年には一時的にシングルプレイヤーとして活動。NWAテキサス・ヘビー級王座を獲得するなど、シングルでも実力を発揮した。その後、1980年代に入ると、マイケル・ヘイズとテリー・ゴディによるタッグチーム『ファビュラス・フリーバーズ』に参加。ヘイズとゴディを支える存在として、チームを牽引した。フリーバーズとして、アメリカ各地、そしてAWAやUWF、WWFといった主要団体で活躍。1984年にはWWFに短期参戦し、その存在感を示した。1986年にはWCCWとUWFでTV王座を獲得するなど、シングル戦線でも成功を収めている。

マネージャーとして

1988年に現役を引退。しかし、プロレス界との関わりはそこで終わらなかった。1990年には、ヘイズとジミー・ガービンによる第2期ファビュラス・フリーバーズのマネージャーとしてWCWに登場。引退後もプロレス界に貢献し続けた。

晩年と殿堂入り

1996年には喉頭癌を患ったものの克服。晩年はシカゴに居住し、息子のバディ・ロバーツ・ジュニアもプロレスラーとしてデビューした。2012年、67歳でこの世を去った。没後、2016年には、ヘイズ、ゴディ、ガービンと共にWWE殿堂入りを果たし、その偉業は後世に語り継がれることとなった。

獲得タイトル

バディ・ロバーツは、輝かしいキャリアの中で、数々のタイトルを獲得した。主なタイトルは以下の通りである。

新日本プロレス：NWA北米タッグ王座（日本版）
NWAトライステート/MSWA/UWF：NWA USタッグ王座（トライステート版）、ミッドサウス・タッグ王座、UWF世界TV王座
チャンピオンシップ・レスリング・フロム・フロリダ：NWAフロリダ・タッグ王座
NWAハリウッド・レスリング：NWAアメリカス・タッグ王座
ミッドアトランティック・チャンピオンシップ・レスリング：NWAミッドアトランティック・タッグ王座
NWAミッドアメリカ：NWA南部タッグ王座（ミッドアメリカ版）
サウスウエスト・チャンピオンシップ・レスリング：SCWサウスウエスト・ヘビー級王座、SCWサウスウエストTV王座
NWAビッグタイム・レスリング/WCCW：NWAテキサス・ヘビー級王座、WCCW TV王座、NWA世界6人タッグ王座（テキサス版）、WCWA世界6人タッグ王座
* ワールド・レスリング・エンターテインメント：WWE殿堂

バディ・ロバーツは、ハリウッド・ブロンズ、ファビュラス・フリーバーズといった名タッグチームで活躍し、アメリカのみならず、日本でも人気を博した。タッグマッチのレジェンドとして、プロレス史にその名を刻んだ。彼の功績は、これからもプロレスファンに語り継がれていくであろう。

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