北綾瀬駅

北綾瀬駅：知られざる千代田線の起点

北綾瀬駅は、東京都足立区谷中にひっそりと佇む東京メトロ千代田線の駅です。駅番号はC 20。千代田線の起点でありながら、その存在は意外と知られていません。足立区の東端に位置し、静かな住宅街の中にあります。

開業の背景

千代田線の開業当初から、将来的な需要増加を見越して綾瀬車両基地への引き込み線上に新駅を設置する構想がありました。しかし、建設当時は周辺の人口密度が低く、駅の設置は見送られました。その後、宅地開発が急速に進み、沿線住民から駅設置を求める声が高まったため、建設に至ったという経緯があります。同様の経緯を持つ駅としては、JR西日本博多南線の博多南駅が挙げられます。

当初は輸送需要の予測から、3両編成による区間運転が行われていました。現在では、ホーム延伸工事を経て10両編成の列車が乗り入れ、利便性が向上しています。

歴史

1969年（昭和44年）12月：綾瀬車庫への車両の出入庫を取り扱う信号所として開設。
1978年（昭和53年）
9月1日：運輸省が駅設置を認可。
12月12日：駅名を「北綾瀬駅」に決定。
1979年（昭和54年）
2月：駅の工事に着手。
12月20日：開業。
2002年（平成14年）3月23日：ホームドアの使用を開始。
2004年（平成16年）4月1日：帝都高速度交通営団民営化に伴い、東京メトロに継承。
2007年（平成19年）3月18日：ICカード「PASMO」の利用が可能に。
2008年（平成20年）9月12日：ホーム屋根上に太陽光発電システムを導入。
2018年（平成30年）10月27日：発車メロディを導入。
2019年（平成31年）3月16日：ホームを10両編成分へ延長し、代々木上原方面への直通運転開始。
2020年（令和2年）12月19日：1番出入口及び北改札の供用を開始。
2021年（令和3年）
3月30日：高架下商業施設「M'av 北綾瀬 Lieta」が第1期開業。
6月30日：「M'av 北綾瀬 Lieta」が第2期開業。

駅構造

環七通りの南側に位置する高架駅で、単式ホーム1面1線を有しています。線路は複線ですが、ホームは片側のみに設置されているため、回送列車は双単線として扱われることもあります。東京メトロの駅としては珍しく、他の鉄道路線との接続がない単独終端駅です。

2019年の改良工事により、ホームが延伸され、10両編成の列車が発着可能となりました。これにより、利便性が大幅に向上しています。

発車メロディ

2018年10月27日からは、福嶋尚哉氏作曲の「千歳緑」が発車メロディとして使用されています。駅の雰囲気に合った、爽やかなメロディが特徴です。

周辺情報

駅周辺では、足立区と三井不動産による土地区画整理事業が進められています。駅前交通広場や商業施設の建設が予定されており、今後の発展が期待されます。

警視庁綾瀬警察署
東京都下水道局中川水再生センター
綾瀬循環器病院
しょうぶ沼公園
足立谷中郵便局
ベルクス足立加平店
コジマ×ビックカメラ足立加平店

北綾瀬駅は、静かな環境の中で、着実に発展を続ける駅です。千代田線に乗車の際は、ぜひ一度訪れてみてください。

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