北陸鉄道石川線

石川線の概要

石川線（いしかわせん）は、石川県金沢市の野町駅から白山市の鶴来駅までを結ぶ、北陸鉄道が運営する鉄道路線です。この路線は、かつて直通運転を行っていた能美線や金名線と共に「石川総線」と呼ばれていましたが、これらの路線が廃止された現在でも、石川線はその名残から多くの人に親しまれています。

路線情報

• - 距離: 13.8km
• - 駅数: 17駅（起終点を含む）
• - 複線区間: なし（全線単線）
• - 電化区間: 全線（直流600V）
• - 最高速度: 70km/h

歴史的背景

石川線の起源は1912年に遡ります。白山地域は木材やたばこの生産地であり、貨物輸送の需要がありました。このため、金沢市街から鶴来町に向けた電気鉄道の設立が模索されました。1914年、石川電気鉄道株式会社が設立され、1915年に新野々市駅（現新西金沢駅）から鶴来駅間での運行が開始されました。この変更は、資金調達や技術提供を求める中での多くの困難から来ています。

1923年には金沢電気軌道に買収され、その後の経営統合を経て、石川線は現在の形に発展しました。特に、1931年には上野々市駅（現在の野々市工大前駅）が開業し、鉄道路線としての役割が強化されました。

運行の特徴

石川線では、全ての列車が各駅に停車する普通列車です。日中は約60分間隔で運行されており、朝のラッシュ時には15〜20分間隔で運行されます。所要時間は約30分であり、便利な移動手段として利用されています。また、以前は準急列車として運行されていた時期もありましたが、現在はすべて普通列車に統一されています。

鉄道の利用状況

近年の石川線の輸送実績は減少傾向にありましたが、鶴来駅から加賀一の宮駅までの運行を廃止した後は、逆に利用者数は増加しています。特に、毎年大晦日には初詣客向けに臨時列車が運行されるなど、地域のイベントにも密接に関わっています。

使用される車両

現在、石川線で使用されている主な車両は7000系と7700系で、元々は他の鉄道事業者から譲渡された車両です。過去には多くの種類の車両が使用されており、地域のニーズに応じて変遷してきました。電気機関車やディーゼル機関車も稼働しており、さまざまな輸送形態に対応しています。

現状と展望

近年、石川線の存続が危ぶまれている状況にあります。2023年には廃線にしてBRT（バス・ラピッド・トランジット）を運行する案が検討されましたが、バス運転手不足からBRT化は断念されました。今後の支援策として、（みなし）上下分離方式が提案されていますが、地域の交通手段としての石川線がどのように進化していくのか、注視が必要です。

石川線は、地域の人々にとって重要な移動手段であり、歴史ある鉄道路線としての役割を今後も果たし続けることが期待されています。

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