北青郡

北青郡の概要

北青郡（プクチョンぐん）は、朝鮮民主主義人民共和国の咸鏡南道に位置している郡です。この郡は古くから高句麗や渤海などの地域に属しており、歴史的な背景があります。

地理

北青郡は日本海に面していますが、中心地である北青邑は内陸にあります。ここは咸鏡山脈に囲まれた山間部で、南大川が南北に流れ、狭い平野を形成しています。南大川は下流で新浦市との境界になり、最終的には日本海へと流れ込んでいます。近隣には新浦市や洪原郡、徳城郡、利原郡があります。

行政区画

この地域は1邑（北青邑）、2労働者区、38里からなり、それぞれが行政的に管轄されています。特に、北青邑は郡内の中心地として重要な役割を果たしています。

歴史

北青郡の歴史は非常に古く、元々は高句麗、後に渤海や女真に属しました。高麗時代には徐々に領域が拡大し、1356年には安北千戸防禦所が設置され、その後北青州と称されるようになりました。朝鮮王朝が成立する際には咸鏡道に組み込まれ、1417年には現在の名である北青に改称されました。1895年に北青郡となり、1896年からは咸鏡南道に属するようになりました。

1945年には北青・新浦・新昌の合計3邑と11面が存在していましたが、北朝鮮が成立した1952年にはその行政区画が再編されました。この再編によって、郡の一部が新浦郡や徳城郡、新昌郡に分割されました。1974年には新昌郡の廃止によりその一部も北青郡に編入されました。

年表

いくつかの重要な出来事を年表形式で振り返ります。

• - 1914年: 郡面の併合により、新たに北青郡が設立されました。
• - 1931年: 北青面が北青邑に昇格。
• - 1945年: 北青邑の降格、新浦邑と新昌邑もそれぞれ降格する。
• - 1952年: 郡面里統廃合により、北青郡が再編されます。
• - 1974年: 新昌郡の廃止に伴い、その区域の一部が北青郡に編入されました。

文化・観光

北青郡の伝統文化には、「北青獅子ノルム」というタルチュムの一種があります。これは獅子舞であり、旧暦1月15日に邪気を払うために行われる祭りです。北青獅子ノルムは、後に韓国で無形文化財として認定されています。

交通

交通面では、平羅線が通っており、新北青駅から北青線が分岐しています。平羅線には新北青駅、景安駅、居山駅、乾自駅といった駅があり、地域内の移動に便利です。また、徳城線も新北青駅を経由し、北青駅や羅荷坮駅へとアクセスできます。

出身者

北青郡には、韓国の外相を務めた李東元氏（1926年生まれ）がいます。彼はこの地域の出身です。

このように、北青郡は歴史的、文化的、自然環境に恵まれた地域であり、訪れる際にはその多様な魅力を感じることができるでしょう。

もう一度検索