『十手無用 -九丁堀事件帖-』
『十手無用 -九丁堀事件帖-』は、
1975年10月から
1976年3月までの間、日本
テレビで毎週日曜日に放送された全26話から成る
テレビ時代劇です。このドラマは、悪に苦しむ人々のため、奉行所では解決できない問題に立ち向かう元同心の榊を中心にした仲間たちの物語を描いています。九丁堀稲荷に寄せられる依頼を受け、密かに問題を解決していく姿が魅力的に表現されています。
内容
物語の舞台は江戸時代。一見平和に見えるこの時代にも、悪行がはびこり、一般市民は命を脅かされています。榊夢之介は本来の役人としての立場を捨て、人々のために正義を貫く道を選びました。彼は金魚の飼育という一風変わった方法で生計を立てながら、依頼者から依頼料を受け取り、様々な事件の調査に乗り出します。
キャスト
- - 榊夢之介(演:高橋英樹): 主人公であり、元同心。人助けのために職を辞し、仲間たちと共に悪に立ち向かいます。彼の活躍は、ドラマを支える重要な要素です。
- - 鉄平(演:桜木健一): 屋根職人で、情熱的な性格を持つ彼は、身軽な動きで敵と対峙します。
- - おくみ(演:栗田ひろみ): 鉄平の妹。直接の戦いには加わりませんが、彼等の活動を支えます。
- - 菊造(演:木田三千雄): 元女形の役者で、密偵役を担い、様々な情報を提供します。
- - マサ(演:下之坊正道): 無口だが頼もしい男で、特殊な武器を使って敵を排除します。
- - おさよ(演:丘さとみ): 芸者で、物語の中で様々な知恵を絞ります。
- - 秋山久蔵(演:深江章喜): 夢之介の同僚で、彼とのギブアンドテイクの関係が物語に深みを持たせます。
他にも多彩なキャラクターが登場し、それぞれが特有の能力や役割を持っています。特に、元大盗賊の植木屋で参謀格のからくり仁左ヱ門(演:
片岡千恵蔵)も、物語の目玉キャラクターです。
音楽
オープニングテーマ「都忘れ」とエンディングテーマ「今日も日暮れて」は、物語の雰囲気を盛り上げる重要な要素として位置づけられており、その詞を
岩谷時子が手掛け、
渡辺岳夫が曲を提供しました。音楽は作品全体を通してドラマの感情を伝える役割を果たしています。
放送と配信
このドラマは日本
テレビで放送され、
2022年には
YouTubeの「東映
時代劇」チャンネルで第1話と第2話が常時配信されるようになりました。また、2023年には
DVD化も実現し、視聴者が手軽にこの名作を楽しむことができるようになっています。
『十手無用 -九丁堀事件帖-』は、物語の深いテーマ性とキャラクターの魅力により、今もなお多くのファンに愛されています。観る者に正義とは何かを問いかけ、心に残る作品です。