千旦林村

千旦林村（せんだんばやしむら）

千旦林村は、かつて岐阜県恵那郡に存在した村です。現在の中津川市千旦林にあたり、古くは千駄橋、千駄返とも呼ばれていました。

地理

千旦林村は、以下の大字・小字で構成されていました。

大字: 千旦林
小字:
上見、芦学、足沢
五ツ峯、一本木平、乾林、岩屋堂
後屋、馬見岩上、馬見岩平
樫ノ木、鍛治屋平、上県
北原
源済
小石塚
坂本、山堺
空見
竹ノ腰
茶臼
辻原
道泉、樋泉
中平、中根、中原
西垣外、西林
沼尻
日向平、広久手、広沢
福田
洞垣外
松本、丸岩
三津屋
横打、与ケ根
六地蔵

（過去に存在した小字）中洗

歴史

戦国時代

天正2年（1574年）4月中旬、武田勝頼率いる甲斐・信濃など5か国の兵が東美濃に侵攻しました。この際、遠山氏の城や砦が次々と攻撃され、千旦林城も落城。城主である吉村源斎父子は討ち死にしました。これにより千旦林城は廃城となり、八幡神社も戦火で焼失しました。

江戸時代

江戸時代の千旦林村の石高は552石6斗2升でした。尾張藩の木曾衆である山村甚兵衛、千村平右衛門、山村八郎左衛門の領地となっていました。慶長9年（1604年）2月には、江戸幕府の命により中山道沿いの三ツ家に一里塚が設置されました。

また、中山道の北には「ショウグン塚」と呼ばれる五輪塔があり、西には「将監乗馬の塚」という場所がありました。この地は「岡田ヶ峰」と呼ばれ、江戸幕府の美濃代官であった岡田将監（岡田善同）にゆかりのある場所と考えられています。

近代

明治22年（1889年）7月1日、町村制の施行により千旦林村が発足しました。しかし、明治30年（1897年）4月1日には茄子川村と合併し、坂本村が発足。これにより千旦林村は廃止されました。

神社・仏閣

八幡神社：式内社の坂本神社の論社の一つとされています。
大林寺

教育

千旦林尋常高等小学校：1907年に茄子川尋常高等小学校と合併し、坂本尋常小学校となりました。現在の坂本小学校に繋がります。

参考文献

『市町村名変遷辞典』東京堂出版、1990年
『岐阜県町村合併史』岐阜県地方課、1961年
『角川日本地名大辞典21岐阜県』角川書店、1980年

関連項目

* 岐阜県の廃止市町村一覧

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