半片

はんぺん

はんぺんは、魚肉のすり身に山芋などの材料を混ぜ、気泡を豊富に含ませた茹でかまぼこの一種です。地域によって特色があり、様々な種類が存在します。

名称の由来

はんぺんの名称にはいくつかの説があります。

駿河の料理人・半平（はんぺい）が考案した説
椀蓋で半月型に整形したことに由来する説

漢字では「半片」「半平」と書かれることが多いですが、「半弁」「鱧餅」と当てられることもあります。

種類

浮きはんぺん

一般的に「はんぺん」という場合、この浮きはんぺんを指すことが多いです。ヨシキリザメのすり身を主原料とし、山芋や増粘多糖類を加えて気泡を多く含ませ、湯に浮かせて加熱します。アオザメなどのサメ類や、発泡機を使ってスケトウダラのすり身を原料としたものもあります。

白くマシュマロのような外観で、煮物、揚げ物、フライ、バター焼き、おでん、椀種など、様々な料理に使われます。

黒はんぺん

静岡県では、サバやイワシを原料とした半月状の黒はんぺんが一般的です。この地域では、黒はんぺんを単に「はんぺん」と呼び、浮きはんぺんは「白はんぺん」として区別されます。

あんぺい

京阪地方では、ハモなどの白身魚のすり身を使った「あんぺい」と呼ばれる魚肉練り製品があります。

地域による異称

石川県：焼きかまぼこを「焼はんぺん」と呼ぶ
広島県：魚の練り物を揚げたものの総称として「はんぺん」と呼ぶ
長崎県：食紅などで色付けした短冊状の練り物を「はんぺん」と呼ぶ（かまぼこに近い）

はんぺんに由来する名称

形状からの連想

西日本車体工業のバス車両「53MC」：バスファンから「ハンペン（型）」と呼ばれる
オービスのHシステム：見た目から「ハンペン」と呼ばれる

関連項目

日本料理
しんじょ
黒はんぺん
かまぼこ
ちくわ

はんぺんは、その独特な食感と多様な調理法で、日本の食文化に深く根付いています。地域ごとの違いを楽しむのも、はんぺんの魅力の一つと言えるでしょう。

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