南アフリカ大学

南アフリカ大学（UNISA）について

南アフリカ大学、通称UNISAは、南アフリカ共和国で最大かつ世界有数の規模を誇る大学であり、多くのカレッジや施設を擁しています。この大学には世界中の130カ国から40万人以上の学生が在籍しており、アフリカ大陸における唯一のメガ・ユニバーシティとして知られています。職業教育と学術教育の両面において、UNISAは数多くの卒業生を社会に送り出してきました。その中には、南アフリカの第8代大統領ネルソン・マンデラや、著名な聖公会司祭デズモンド・ツツが含まれています。

歴史

南アフリカ大学は1873年に喜望峰大学として設立され、当初はオックスフォードとケンブリッジの試験機関としての機能を持っていました。1916年に南アフリカ大学に名称変更し、その後独立した大学として運営されるようになりました。この大学システムは、プレトリアに本拠を置き、全国各地にカレッジを設置しています。かつてUNISAの傘下には、ブルームフォンテーンのグレイ・ユニバーシティ・カレッジや、ウェリントンのユグノー・ユニバーシティ・カレッジなどがありました。

1946年以降、UNISAは遠隔教育の提供を開始し、現在では博士課程までの幅広い学位プログラムを用意しています。1959年の法改正を受けて「黒人大学」としては、ズールーランド大学やノース大学など五つの大学も傘下に組み入れられました。2004年に入ると、南アフリカ・テクニコンやヴィスタ大学の遠隔教育部門が統合され、さらなる教育資源の充実が図られました。

キャンパス

UNISAの主要キャンパスであるマックレヌーク・キャンパスはプレトリア市内にあり、都市のシンボルともなっています。ここに大学が移転したのは1972年で、それまではプレトリアの中心部にキャンパスがありました。キャンパス内の建物は著名な建築家ブライアン・サンドロックによって設計され、1960年代の国際的な建築様式が取り入れられています。

また、プレトリアにはもう一つサニーサイド・キャンパスが存在し、課外活動の場として利用されています。ヨハネスブルグに位置するフロリダ・キャンパスには、農業・環境科学カレッジと理学・工学・技術カレッジの一部が含まれており、図書館や講堂、多目的な研究施設を備えています。さらに、南アフリカ全土には7つの地区センターも設置され、学生のサポートを行っています。

学生・職員

2013年の時点で、UNISAには355,240人の学生が登録され、その多くは国内生です。経済・経営学カレッジには94,572人が在籍し、全体の約26.7%を占めています。教職員の数は5,575人で、女性職員が過半数を超える構成となっています。

組織

UNISAは多様なカレッジ組織を有し、会計学、農学、教育学、経済・経営学、法学、理学・工学・技術など、多岐にわたる学問領域を網羅しています。また、ビジネススクールも設置され、実践的なスキルを身につけることができます。

主な卒業生

この大学からは多くの著名な人物が卒業しています。ネルソン・マンデラやデズモンド・ツツはその例で、両者はノーベル平和賞を受賞したことでも知られています。また、南アフリカの第12代大統領シリル・ラマポーザや第8代副大統領デイヴィッド・マブザもこの大学の出身です。

UNISAはその豊かな歴史と高い教育レベルにより、南アフリカだけでなく世界中から高い関心を集め続けています。

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