南三陸金華山国定公園

南三陸金華山国定公園

南三陸金華山国定公園は、かつて宮城県の三陸海岸南部に位置していた国定公園です。その名の通り、三陸海岸の南部と金華山を中心とした地域が公園区域でした。具体的には、気仙沼市以南の海岸線がこの公園に含まれていました。1979年3月30日に指定されましたが、2015年3月31日、三陸復興国立公園への編入に伴い、国定公園としての役割を終えました。

この公園の最大の魅力は、何と言っても金華山です。花崗岩質の断崖が迫力ある景観を作り出し、その山中には黄金山神社が鎮座しています。この神社は古くから聖域とされ、境内の社叢には天然のブナ林やモミ林が残されており、自然豊かな環境が保たれています。また、ニホンジカが神鹿として大切にされてきた歴史があり、多くの野生動物が生息する場所でもあります。しかし近年では、シカの増加による食害も深刻化しており、生態系のバランスが課題となっています。

南三陸海岸一帯は、複雑に入り組んだ入江が連続しており、美しい景観を形成しています。海水浴場も多く、夏には多くの人々が訪れます。また、椿島や八景島など、暖地性の植物群落が天然記念物として保護されており、貴重な植物相を観察することができます。

なお、日本三景の一つである松島は、この公園の西側に位置していますが、県立自然公園にとどまり、国定公園区域には含まれていませんでした。ただし、将来的に三陸復興国立公園への編入が検討されており、今後の動向が注目されます。

南三陸金華山国定公園は、その短い歴史の中で、多くの人々に自然の美しさと歴史の重みを伝えてきました。現在は三陸復興国立公園の一部として、その遺産が引き継がれています。

関連情報

国定公園
国道45号
国道398号
宮城県道220号牡鹿半島公園線（コバルトライン。1971年4月1日開通）

外部リンク

* 南三陸金華山国定公園：宮城県

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