南京地下鉄3号線

南京地下鉄3号線

南京地下鉄3号線は、中華人民共和国江蘇省南京市における重要な地下鉄路線であり、浦口区の琥珀泉駅から江寧区の秣陵駅までを結んでいます。この路線は、長江をトンネルで横断する区間を含み、市内の主要なエリアを縦断しています。

概要

3号線は、浦口区の林場駅から出発し、長江をトンネルでくぐり、鼓楼区、玄武区、秦淮区、雨花台区を経由して、江寧区の秣周東路駅に至ります。将来的には、南に一駅延伸し秣陵街道駅が設置される予定であり、北にも一駅延伸して南京北駅が設置される計画があります。この路線は、南京市の都市交通網において重要な役割を担っています。

沿革

3号線の計画は、2005年12月31日に国務院によって承認されました。当初の計画では、林場駅から南京南駅まででしたが、後に延伸が決定しました。

2005年12月31日: 南京市城市快速軌道交通建設計画（2004-2015）が国務院の審査を通過し、3号線の計画が承認される（当初は林場駅 - 南京南駅間）。
2010年1月10日: 南京南駅で開工式が挙行される。
2010年12月17日: 南京市城市快速軌道交通建設計画調整（2004-2015）が国家発展改革委員会の審査を通過し、3号線の終点が吉印大道駅まで延伸される（8.8km）。
2010年12月18日: 長江トンネルの開工式が挙行される。
2011年2月～3月: 南京梧桐樹事件が発生する。
2012年4月11日: 長江トンネルが開通する。
2014年8月28日: 全線のトンネルが貫通する。
2014年11月30日: 全線軌道工事が終了する。
2014年12月3日: 夫子廟駅の地上工事でクレーンが倒れる事故が発生し、通行人2名が死亡、2名が怪我をした。
2014年12月31日: 客扱いなしの試運転を開始。
2015年4月1日: 全線が開通する（上元門駅は未開業）。
2015年10月18日: 上元門駅が開通する。

車両

3号線では、南京浦鎮車輛廠製のA型車両が使用されており、6両編成（4M2T）が46本運行されています。これらの車両は、路線の輸送能力を支える重要な要素です。

駅一覧

（詳細な駅一覧は、省略します）

南京梧桐樹事件

2011年2月、地下鉄3号線と10号線の建設に伴い、大行宮駅付近の長江路、太平北路一帯の街路樹（プラタナスなど）49本が移植されることになりました。この際、市民はこれらの樹木をアオギリ（梧桐樹）と誤認し、この移植計画が緑化を破壊する行為であるとして、インターネット上で激しい抗議活動を行いました。著名なスポーツ評論家やアナウンサーもこの計画を批判しました。

南京市当局は、「移植するだけで伐採はしない」と説明しましたが、市民の怒りは収まらず、3月14日には中山東路沿線の街路樹にグリーンリボンをつける「グリーンリボン行動」が展開されました。中国国民党の立法委員もこの問題に介入し、国務院台湾事務弁公室も南京市に善処を求めました。3月19日には南京図書館前で抗議集会が開かれましたが、警察との大規模な衝突は避けられました。

最終的に、南京市副市長は移植計画を全面的に停止し、市民の意見を募集することを決定しました。この事件は、都市開発における市民参加の重要性を示すものとなりました。

脚注

（脚注は省略します）

関連項目

南京市
中華人民共和国の鉄道

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