南常三島町

南常三島町（みなみじょうさんじまちょう）

南常三島町は、徳島県徳島市の渭北地区に位置する町名です。1丁目から3丁目までが存在し、徳島市の北東部、中心駅の北東に位置しています。

地理

南常三島町は、川に囲まれた常三島の南部に位置し、西から1丁目、2丁目、3丁目と並んでいます。この丁番は、北に隣接する中常三島町や北常三島町と東西の位置が揃っています。町の南部では、助任川が西から、大岡川が東から流れ込み合流しており、それぞれ橋を介して中徳島町や住吉と繋がっています。北側は中常三島町と、西側は助任橋を通じて陸続きになっています。

1丁目と2丁目の大半は徳島大学のキャンパスとなっており、総合科学部（1丁目）や工学部（2丁目）、学生会館、図書館、運動場などが設置されています。文教地区であるため、学生向けのアパートも多く見られます。

町の西端近くには国道11号が南北に走り、その西側は助任橋通りに面しています。

主な河川:

大岡川
助任川

歴史

常三島という地名は、美濃国出身で蜂須賀家政に仕えた武市常三（生年不明 - 1593年）に由来します。武市常三は、家政から助任川北岸一帯を与えられ、家臣の桑村八蔵が川を泳いで渡り、岸に生えていた高い竹に旗印をつけて帰ったという逸話が残っています。その後、この地には常三やその家臣が移り住み、武家町として発展しました。

江戸時代初期には、舩入堀川が大岡川右岸（西岸）に南東から合流していました。舩入堀川と興源寺川本流に囲まれた地域（現在の2丁目、3丁目）は、安宅・安宅島と呼ばれ、水軍を司った安宅氏の屋敷や基地がありました。しかし、これらは寛永年間（1624年～1645年）に南東の安宅に移されました。

安宅氏の屋敷跡にできた、現在の徳島大学東縁を南北に伸びる通り（現在の2丁目、3丁目境）は、古安宅丁と呼ばれていました。大学北縁を東西に伸びる通りは中ノ丁、南縁の大岡川沿いの通りは築出シ丁、工学部と総合科学部の間を南北に通る通り（現在の1丁目、3丁目境）は伊勢ノ丁、現在の助任橋通り（現在の1丁目東端）は熊野丁、子安宅丁の東を南北に伸びる通り（現在の3丁目）は東ノ丁と呼ばれていました。熊野丁は熊野神社に由来しますが、神社は後に神明社（現在の中常三島町）に合祀されました。

1874年、徳島城西の丸跡（藩校「長久館」跡）に開設された徳島師範学校（現在の徳島大学総合科学部）が、1897年に現在の1丁目へ移転しました。1922年には、徳島高等工業学校（現在の徳島大学工学部）が現在の2丁目へ移転しました。1949年に徳島大学が開学し、これらの学校はその一部となりました。徳島師範学校は当初、学芸学部でしたが、1966年に教育学部となりました。しかし、県内に鳴門教育大学が開学したことで廃止され、1986年に総合科学部となりました。

明治時代以降、常三島全体が常三島村、後に常三島町でしたが、1942年に南北に3分割され、南部（西端部を除く）が南常三島町となりました。

施設

徳島大学常三島キャンパス（総合運動場を除く）
総合科学部・学生会館・運動場など - 1丁目
工学部・付属図書館など - 2丁目
金融機関
四国銀行渭北支店
マンション
グランヴィア常三島（賃貸、1996年1月竣工、77戸） - 1丁目
クレアホームズ南常三島 ザ・レジデンス（分譲、2020年8月竣工、32戸） - 1丁目
レストラン
ガスト徳島大学前店
商業施設
キリン堂助任橋店
快活CLUB徳島大学前店

徳島大学常三島キャンパスの前身

徳島大学工業短期大学部
徳島高等工業学校 - 現 工学部
徳島師範学校 - 現 総合科学部

交通

道路
一般国道
国道11号（吉野川バイパス） - 1丁目を南北に貫く。南は徳島町・中徳島町境、北は助任橋・中常三島町境となる。
バス
徳島バス・徳島市営バス
徳島大学前 - 1・2丁目。
南常三島 - 3丁目。
橋
助任新橋 - 1丁目から助任川を越え中徳島町へ。
神明橋 - 3丁目から大岡川を越え住吉へ。

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