南弟子屈駅

南弟子屈駅（みなみてしかがえき）

南弟子屈駅は、かつて北海道川上郡弟子屈町に位置していた、北海道旅客鉄道（JR北海道）釧網本線の駅でした。2020年に廃止されるまで、地域の足として役割を果たしました。

歴史

1929年（昭和4年）8月15日：鉄道省釧網線の標茶駅 - 弟子屈駅（現・摩周駅）間開業に伴い、一般駅として開業。
1960年（昭和35年）10月25日：貨物取扱いを廃止。
1968年（昭和43年）4月1日：業務委託化。
1984年（昭和59年）
2月1日：荷物取扱い廃止。
3月1日：駅員配置終了、委託化。
1986年（昭和61年）10月13日：駅舎改築に伴い、既存駅舎の公開入札を実施。
1987年（昭和62年）4月1日：国鉄分割民営化によりJR北海道に継承。
1992年（平成4年）4月1日：簡易委託廃止、完全無人化。
2019年（令和元年）9月6日：JR北海道が南弟子屈地区の住民に対し、駅の廃止について説明会を実施。
2020年（令和2年）
3月14日：利用者減少とダイヤ改正に伴い、廃止。
3月11日以降、降水と気温上昇による冠水、路盤流出、土砂流入のため運休。
3月13日：地元の愛好家が資料やポストカードを配布。
5月13日：駅舎を撤去。弟子屈町に譲渡され、資料館としての活用を検討。

駅名の由来

開業当時、所在地名である「クマウシ（熊牛）」がすでに河西鉄道（後の十勝鉄道）で使用されていたため、弟子屈駅（現・摩周駅）の南方に位置することから「南弟子屈」と名付けられました。

駅構造

地上駅で、1面1線の単式ホームを有していました。摩周駅が管理する無人駅で、かつては貨物ホームや側線もありました。駅舎は車掌車を転用したもので、長年利用されてきました。
1986年（昭和61年）には旧駅舎の公開入札が行われ、取り壊しを条件に落札されました。廃止時の駅舎は、郷土資料として活用するため、2020年（令和2年）6月に移設されました。

利用状況

乗車人員は年々減少傾向にありました。

駅周辺

駅前には倉庫、ENEOS'>[ガソリンスタンド]、商店、住宅が数軒あるのみで、広大な牧場地帯が広がっています。近くには国道391号や釧路川が流れています。

隣の駅

北海道旅客鉄道（JR北海道）

■釧網本線（当駅廃止時点）

摩周駅 (B64) - 南弟子屈駅 (B63) - 磯分内駅 (B62)

参考文献

グループ169.1『北海道 釧網本線』（1999年）
北海道旅客鉄道釧路支社『JR釧路支社 鉄道百年の歩み』（2001年）
本久公洋『北海道鉄道駅大図鑑』 北海道新聞社（2008年） ISBN 978-4-89453-464-3

関連項目

* 日本の鉄道駅一覧

もう一度検索