南條瑞江

南條瑞江（なんじょう みづえ）は、1936年2月15日生まれ、2021年7月13日に85歳で亡くなった日本の女優です。大阪府出身で、宝井プロジェクトに所属していました。

京都女子大学文学部卒業後、ABC放送劇団を経て新国劇の座員となりました。1987年9月、新国劇が解散すると、18人の新国劇中堅メンバーと共に「劇団若獅子」を結成。その後、長きに渡り舞台を中心に活躍しました。

彼女の演技は、幅広い役柄をこなせる高い実力と、温かみのある人柄から生まれる自然さで観客を魅了しました。日本舞踊、長唄を特技とし、関西弁も自在に操るなど、表現力豊かな女優として知られています。数多くの舞台作品に出演し、時代劇から現代劇まで、幅広いジャンルの作品で重要な役割を演じました。

主な舞台出演作品には、『極付 国定忠治』シリーズ、『忠臣蔵異聞 もの申す』、『写楽伝説 －狂い死にて候－』、『維新情史 月形半平太』、『花の吉原 鯉物語』、『次郎長外伝 裸道中』、『大江戸グラフティ』シリーズ、『瞼の母』、『蛍 －お登勢と龍馬－』、『慶安太平記』シリーズ、『龍馬異聞 蛍火』、『鬼女伝説』、『炎の陶工 副島勇七』、『付き馬やおえん』、『山村美紗サスペンス劇場 坂本龍馬殺人事件』、『宮本武蔵』シリーズ、『西村京太郎サスペンス劇場 殺しの双曲線』、『鑓の権三』、『決闘高田馬場』、『与話情 お富与三郎』、『上州土産百両首』、『たそがれ清兵衛』、『忠臣蔵外伝 その前夜』、『澤田正二郎物語 －遥かなり新国劇－』、『荒木又右衛門 鍵屋の辻』、『山桜』、『時雨みち』、『王将 －坂田三吉の生涯－』、『豊志賀』、『籠釣瓶 吉原百人斬り』、『丹下左膳 左膳の恋歌』、『特攻の郷 知覧』、『一本刀土俵入』、『白野弁十郎』、『無法松の一生』、『大菩薩峠』シリーズ、『よろずや平四郎活人剣』、『目明し金次郎 真昼の決闘』、『おたふく物語 －あたたかい思いやり－』、『中山安兵衛の青春 －安兵衛と姉きん－』、『春秋 真田物語』、『沓掛時次郎』など、多岐に渡ります。

テレビドラマにも多数出演し、時代劇から現代劇まで幅広い役柄を演じました。『伝七捕物帳』、『桃太郎侍』、『嫁・姑・仁義なきおんなの闘い』、『さすらい刑事旅情編』、『はぐれ刑事純情派』、『宝引の辰捕者帳』、『元禄繚乱』、『しくじり鏡三郎』、『フレーフレー人生!』、『実録・福田和子』、『白い巨塔』、『夜桜お染』、『十年～妻が夫を裏切った日』、『妻は多重人格者』、『追いつめる～老刑事・最後の張り込み』、『法律事務所』、『鬼平犯科帳スペシャル』シリーズ、『よろずや平四郎活人剣』、『ガリレオ』、『父からの手紙』、『追跡〜失踪人捜査官・石森新次郎』、『交渉人～THE NEGOTIATOR～』、『鬼平外伝 夜兎の角右衛門』、『日本ボロ宿紀行』などに出演し、その演技力は高い評価を得ていました。

また、バラエティ番組『クイズ!脳ベルSHOW』にも出演するなど、幅広い活躍を見せていました。

2020年末から手術による療養生活を送っていましたが、2021年7月13日に亡くなりました。葬儀は近親者のみで行われ、娘がFacebookで公表しました。

南條瑞江は、その確かな演技力と温かい人柄で、多くの人々に愛され、日本の演劇界に大きな足跡を残した女優でした。彼女の功績は、これからも長く記憶されることでしょう。

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