南陽市文化会館

南陽市文化会館

南陽市文化会館は、山形県南陽市にある多目的ホールです。そのキャッチコピーは「木の音楽空間」。旧市民会館が東日本大震災で被災したことを機に、新たな文化施設として建設されました。

概要

2015年10月6日に開館した南陽市文化会館は、ドーム建築物を除き、日本初の国内最大規模の大型木造耐火文化施設です。建設にあたっては、当初RC造の選択肢もありましたが、建設専門委員会において、木造の大ホールが生の演奏音を効果的に響かせるという意見が出されました。また、南陽市が森林資源を有効活用し、地域経済の活性化や森林保全につなげるという目的もあり、地元産の杉を使用した木造建築が採用されました。

施設全体を耐火構造にする必要があったため、大建設計は、柱に「シェルター」が開発した1時間耐火集成材「COOLWOOD」を、梁にはメンブレン工法を用いて耐火被膜を施した集成材を使用しました。

総事業費は約66億5000万円で、市の財源、国からの補助金、そして基金によって賄われました。こけら落とし公演は山下達郎のコンサートで、その音響と雰囲気に山下本人も好感を示したと言われています。

2015年には全日本建設技術協会の全建賞を受賞し、2016年1月には「最大の木造コンサートホール」としてギネス世界記録に認定されました。また、開館から1年間の来館者は約22万7700人に達するなど、当初の予想を大きく上回る成果を上げています。2017年4月からは3年間、「シェルター」が命名権を取得し、「シェルターなんようホール」の名称となりました。

施設

大ホール

1403席を有するプロセニアム形式の大ホールは、「静けさと響きがよい音響空間」をコンセプトに設計されています。

小ホール

平土間形式の小ホールは、収容人数500人、広さ400平方メートルです。

楽屋

広さの異なる5つの楽屋があります。
楽屋1: 21平方メートル
楽屋2: 21平方メートル
楽屋3: 16平方メートル
楽屋4: 16平方メートル
楽屋5: 50平方メートル

その他

展示ギャラリー: 150平方メートル。作品展示や控室として利用。
総合工房（アトリエ）: 56平方メートル。絵画制作や工作に利用。
キッチンスタジオ: 106平方メートル。調理場として貸出。
練習室1: 87平方メートル。
練習室2: 55平方メートル。楽屋としても利用可。
和室（茶室）: 84平方メートル。
会議室1: 33平方メートル。
会議室2: 33平方メートル。
木育ひろば: 51平方メートル。子供の遊び場。
交流ラウンジ: 330平方メートル。

逸話

開館後、山下達郎や井上陽水といった著名アーティストのコンサート、宝塚歌劇団の舞台などが開催され、周辺の赤湯温泉の宿泊施設が満室になるほどの経済効果をもたらしました。

アクセス

JR赤湯駅から約1km。
山形鉄道フラワー長井線南陽市役所駅から徒歩すぐ。
東北中央自動車道・南陽高畠ICから約5km。

外部リンク

南陽市文化会館
シェルター

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