厚沢部川

厚沢部川（あっさぶがわ）

厚沢部川は、北海道南部の檜山振興局管内を流れ、日本海へと注ぐ二級河川です。檜山振興局管内においては、一級河川である後志利別川に次ぐ規模を誇ります。

地理

源流は大千軒山地に端を発し、佐助沢川、濁川、湯ノ沢川などの支流を合わせながら、厚沢部町内を流れて厚沢部川となります。上流部は北海道道29号上磯厚沢部線、中流部は北海道道634号城丘江差線、下流部は国道227号に沿って流れ、江差町で日本海に注ぎます。

流域の約80%は山林で、ヒバとゴヨウマツの北限、トドマツの南限という特徴的な植生が見られます。この豊かな自然環境の中で、地域住民によるアユやカワヤツメの人工授精や放流といった資源回復の取り組みが行われており、その活動は日本水大賞を受賞しています。

名称の由来

厚沢部川の名前は、アイヌ語の「ハチャッム・ベツ（むく鳥のいる川）」に由来すると伝えられています。この地が古くから豊かな自然に恵まれ、多様な生物が生息する場所であったことを示唆しています。

流域の自治体

厚沢部川が流れる主な自治体は以下の通りです。

北海道
檜山振興局
檜山郡厚沢部町
江差町

主な支流

厚沢部川には、多くの支流が流れ込んでいます。主な支流は以下の通りです。

泉沢川
焼木尻沢川
須賀川
糠野川
泥川
幌内川
館川
古佐内川
鶉川
安野呂川
小黒部川
目名川
鰔川

利水

厚沢部川は、農業用水や養魚用水として利用されています。流域の農業や水産業を支える重要な水源となっています。

主な橋梁

厚沢部川には、多くの橋が架かっています。主な橋梁は以下の通りです。

紅葉橋 - 北海道道29号上磯厚沢部線
岩館橋 - 北海道道812号館町福島線
当路橋
松園橋 - 北海道道634号城丘江差線
俄虫橋 - 国道227号
基栄橋
柳崎橋 - 国道229号

関連項目

厚沢部川流域には、以下のような関連する名所・旧跡があります。

館城跡
鶉ダム
* 鶉川ゴヨウマツ自生北限地帯

厚沢部川は、豊かな自然と地域住民の努力によって守られてきた川です。流域の自然環境や歴史、文化に触れることで、厚沢部川の魅力をより深く理解することができるでしょう。

もう一度検索