原口次夫

原口次夫（はらぐちつぎお）氏は、1958年11月16日生まれの愛知県競馬組合所属調教師です。地方競馬の第一線で活躍した騎手として、そして数々の名馬を育成した調教師として、長く競馬界に貢献しています。

騎手時代は1975年にデビュー。4月24日の初騎乗から僅か2週間後の5月7日には初勝利を挙げ、その才能の片鱗を見せつけました。地方競馬通算9927戦1211勝という素晴らしい成績は、彼の卓越した騎乗技術と類まれな勝負勘を物語っています。ゴールドレツトに騎乗し東海ダービーや名古屋大賞典を制覇した他、アカネリンボーとのコンビでタマツバキ記念（山陽杯）を優勝するなど、数々の重賞競走で勝利を収めました。地方競馬のスター騎手として、多くのファンを魅了しました。

1999年1月1日、調教師免許を取得。転身後もその手腕は衰えることなく、1月17日には名古屋競馬場で管理馬の初出走を果たします。そして3月26日、管理馬トーホウタスクが初勝利をもたらし、調教師としてのキャリアを順調にスタートさせました。同年6月5日には、中央競馬の中京競馬場で行われた白藤賞にグレースバンブーが出走。中央競馬への挑戦も開始しました。

調教師としての中心的な活躍は、2000年代以降に顕著になります。2007年4月14日には、管理馬ウイニングウインドが中央競馬の重賞競走であるマイラーズカップに出走し、14着という結果に終わりましたが、この出走は原口調教師の指導力の高さと、中央競馬への高い目標意識を示すものでした。同年8月14日には、管理馬キングスゾーンがサマーチャンピオンを制覇。待望のダートグレード競走初勝利を挙げ、その実力を改めて証明しました。

ウイニングウインドは、くろゆり賞（2006年、2007年）、東海菊花賞（2006年）、マイル争覇（2007年）、オグリキャップ記念（2007年）、名港盃（2007年）、姫山菊花賞（2007年）、マーチカップ（2008年）、スプリング争覇（2008年）など数々の重賞競走で好成績を収め、原口厩舎の看板馬として活躍しました。一方、キングスゾーンもオータムスプリントカップ（2006年）、サマーチャンピオン（2007年）を制したほか、マイル争覇（2008年～2011年）、東海桜花賞（2008年）、みちのく大賞典（2009年）、シアンモア記念（2010年）、名港盃（2011年）など、多くの重賞で勝利を収め、原口厩舎の勢いを支えました。

原口次夫氏は、騎手として地方競馬で長く活躍した後、調教師として新たな成功を収めた稀有な存在です。その豊富な経験と高い指導力は、多くの優秀な競走馬を育成し、地方競馬の発展に大きく貢献しています。彼の功績は、日本の競馬史に深く刻まれることでしょう。地方競馬ファンにとって、原口次夫という名前は、常に記憶に残る存在であり続けるはずです。彼の今後の活躍にも期待したいところです。

もう一度検索