原守

原守は、1892年（明治25年）に広島県で生まれ、1991年（平成3年）に99歳で亡くなった、日本の陸軍軍人です。最終階級は陸軍中将で、陸軍省最後の次官を務めた人物として知られています。

原は、広島県課長であった原郡蔵の三男として生まれました。広島陸軍地方幼年学校、中央幼年学校を経て、1913年（大正2年）に陸軍士官学校を卒業。同年、歩兵少尉に任官し、軍人としてのキャリアをスタートさせました。1922年（大正11年）には陸軍大学校を卒業し、エリート軍人としての道を歩み始めます。

その後、陸軍省官房付勤務、陸軍省副官を経て、1926年から2年間、欧州へ出張。帰国後は、陸軍大学校の教官、朝鮮軍参謀、軍事調査部員、軍務局課員などを歴任しました。1936年（昭和11年）には陸軍大佐に進級し、関東軍副官に就任。翌年には陸軍省新聞班長、近衛歩兵第4連隊長を経て、1939年（昭和14年）に陸軍少将に進み、歩兵第23旅団長として日中戦争に従軍しました。

1940年（昭和15年）には留守近衛師団司令部付となり、翌年には関東憲兵隊司令官に就任。1941年（昭和16年）には陸軍中将に昇進し、1942年（昭和17年）には第9師団長として満州に駐屯しました。1945年（昭和20年）には教育総監部本部長兼陸軍機甲本部長に異動。終戦時は東部憲兵隊司令官を務めていました。

終戦後、1945年（昭和20年）11月に最後の陸軍次官に就任し、陸軍省廃止後の第一復員省次官を同年12月に短期間務めました。その後、1947年（昭和22年）に公職追放の仮指定を受け、1948年（昭和23年）には兵器処理問題に関する衆議院での証人喚問を受けました。

原守は、激動の時代を軍人として生きた人物であり、陸軍の中枢で活躍した一方で、終戦という未曽有の事態に直面し、その後の混乱期を過ごした人物でもあります。

また、原の娘婿には陸軍少佐で、後に陸将補となった山本舜勝がいます。

1940年（昭和15年）には、紀元二千六百年祝典記念章を授与されています。

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