原秀三郎

原 秀三郎について

原秀三郎（はらひでさぶろう）は、日本の著名な歴史学者であり、日本古代史を専門に研究しています。彼は1934年10月26日に静岡県下田市で生まれ、静岡大学にて歴史学を学びました。彼の学びの道は内藤晃教授の指導のもと始まり、1958年に静岡大学を卒業後、京都大学で更なる研究を進めました。

経歴の詳細

原は1953年に静岡県立下田北高等学校を卒業し、静岡大学文理学部での学びを経て、1958年に同大学を卒業しました。京都大学大学院に進学後、岸俊男教授のもとで国史学を学びましたが、1965年に博士課程を満期退学します。その後、奈良国立文化財研究所での勤務を経て、1989年には学位論文『日本古代国家史研究』を提出し、文学博士号を取得しました。

その後、静岡大学で助教授として教鞭を執り、後に教授に昇格。1998年に同大学を退官し名誉教授となった後、千葉大学で文学部教授として教育に携わり、2000年には定年退官を迎えました。

政治活動

原は2000年に下田市長選挙に無所属で立候補しましたが、見事に落選してしまいました。公明党と共産党の推薦を受けた彼でしたが、結果は7745票で2位というもので、当選者には及びませんでした。

受賞歴

彼の教育研究に対する功績は認められ、2014年4月には瑞宝中綬章を受章しました。これは、日本の教育や研究の発展に寄与したことを称える重要な栄誉です。

研究内容と業績

原の専門は日本古代史であり、その中で大化改新否定論を提唱し広く知られるようになりました。彼は友人の芝原拓自によって導かれ、マルクス理論の研究やアジア的生産様式に関する議論に取り組みました。その後、研究の方向性が180度転換し、田中卓の学説を支持するようになりました。

原は「敬神愛国」をスローガンに掲げ、古典の解読作業に参加しました。この活動は、彼が田中の『伊勢神宮の創祀と発展』の内容に反論できず、その学問に対する実力を認めたことから始まります。さらに、稲荷山古墳から出土した鉄剣に関連する研究においても、良いものは良いと認める姿勢が見えるようになったのです。

主な著作

原の著作には、数多くの研究書や共著が存在します。
- 『日本古代国家史研究　大化改新論批判』東京大学出版会 1980年
- 『地域と王権の古代史学』塙書房 2002年
- 『日本古代国家の起源と邪馬台国　田中史学と新古典主義』國民會館叢書 2004年

また、共著としても以下のような作品があります。
- 『大系日本国家史 1 古代』共著 東京大学出版会 1975年
- 『古代の日本 第7巻 新版 中部』 小林達雄共編 角川書店 1993年
- 『形の文化誌 4 シンボルの物語』共著 成文化会 1996年
- 『石母田正と戦後マルクス主義史学 アジア的生産様式論争を中心に』原秀三郎述、磯前順一・磯前礼子編 2019年

このように原秀三郎の研究活動は、日本の古代史の理解に貢献するものであり、彼の業績は今後も多くの研究者に影響を与え続けるでしょう。

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