原静枝

原 静枝（はら しずえ）

原 静枝（はら しずえ、1915年9月27日 - 1934年1月8日）は、日本の女優。本名は原田 静枝（はらだ しずえ）。サイレント映画の時代に、新興キネマで活躍したが、京都駅構内での事故により18歳で夭折した。

生涯

1915年（大正4年）9月27日、東京府東京市（現在の東京都）に生まれる。その後、大阪府大阪市に移り、愛日尋常高等小学校を卒業後、相愛高等女学校へ進学。卒業後は堂島ビル洋裁学院で洋裁を学んだ。

1932年（昭和7年）、新興キネマに入社。同年公開の『ふらんす人形』でダンサーとして映画デビューを果たし、同年『太陽の娘』で本格的な女優としての道を歩み始めた。17歳という若さでのデビューだった。

1933年（昭和8年）には、『女夫浪』で日頭武則の娘役、『後の生さぬ仲』では主人公の相手役の前妻役を演じるなど、着実にキャリアを重ねた。その演技は高く評価され、新興キネマからは「第二世峰吟子」として期待された。

しかし、1934年（昭和9年）1月8日、京都駅構内で発生した群衆事故に巻き込まれ、18歳という若さで急逝した。事故の前日に公開された『春の目醒め』が最後の出演作となった。

当時のユーゴスラビアの新聞記者ブランコ・ヴケリッチは、コラムの中で原と面識があったことを明かし、彼女の家族2人もこの事故で亡くなったと記述している。

1934年発行の『日本映画俳優名鑑 昭和九年版』には、身長や体重、居住地などが記録されている。

彼女の出演作は現存しておらず、その演技を映像で目にすることはできない。

フィルモグラフィ

ふらんす人形（1932年） - ダンサー
太陽の娘（1932年） - 役名不明
よみがえる暁（1932年） - 小暮まゆみ
光・罪と共に（1933年） - レヴューの女
街の青空（1933年） - ある女
女夫浪（1933年） - 武則の娘富美子
後の生さぬ仲（1933年） - 清岡珠江
碁盤縞の女（1933年） - パットのお銀
霧の夜の舗道（1933年） - ユリ
侠艶録（1933年） - 魚松の女将
春の目醒め（1934年） - 芸妓利喜弥

参考文献

日本映画俳優名鑑 昭和九年版（1934年、映画世界社）
昭和物故人名録 1926-1979（1983年、日外アソシエーツ）
日本女性人名辞典（1993年、日本図書センター）
新興キネマ - 戦前娯楽映画の王国（1993年、山路ふみ子文化財団）
ブランコ・ヴケリッチ 日本からの手紙（2007年、未知谷）

外部リンク

原静枝 - 日本映画情報システム
原静枝 - 日本映画データベース
原静枝 - allcinema
原静枝 - jlogos.com
* 原静枝 - コトバンク

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