厶部

厶部（しぶ）についての詳細

厶部は、漢字を部首によってグループ分けした際の一つの分類です。このグループは、漢字が持つ部首「厶」に基づいています。康熙字典では214部首の中で28番目、筆画の数では22番目にあたります。

概要

厶部に属する漢字は、共通して「厶」の筆画を持っており、その中でも「厶」という字は「私」の略体、あるいは「牟」の略体として認識されています。興味深い点は、片仮名の「ム」があたかも「厶」に似ているものの、実は「牟」から派生した形であるということです。ただし、「牟」は牛部に分類されるため、誤解しないように注意が必要です。

日本語において、厶部に属する漢字は「厶る」、「ござる」と表記されることがあります。これは、古典的な日本の文章において、丁寧さや格式を重んじた表現方法の一環です。

部首の通称

この部首には、さまざまな文化圏における呼称があります。日本では「む」と呼ばれ、これは片仮名の「ム」の形に由来しています。その一方で、中国語では「私字」とし、韓国語では「마늘모부（maneulmo bu）」と呼ばれています。これは、ニンニクの片のように見える形状を指しています。英語圏では「Radical Private」という名称が用いられています。

部首字

厶部の代表的な部首文字は「厶」です。これから派生する漢字の音や意味は多岐にわたりますが、以下はその一部です：

• - 去：去ることを示す。
• - 參（参）：参加する意味を含む。
• - 㕙：特別な意味のある漢字。

音韻について

厶部に関連した音韻は、以下のようなものがあります：

• - 広韻：息夷切、脂韻
• - 詩韻：支韻、平声
• - 三十六字母：心母

日本語では「シ」という音が対応しており、中国語のピンインでは「sī」、注音符号では「ㄙ」、ウェード式では「ssu1」と表記されます。朝鮮語では「사사로울（sasaroul）」という表現があり、これは「私的な」といった意味合いを持っています。

まとめ

厶部は漢字の中でも特に興味深い位置を占めています。部首「厶」を持つ漢字の特徴や、他言語における呼称、音韻の特徴を理解することで、漢字の世界に一層の深みを感じることができます。厶部に属する漢字を通じて、漢字の豊かさや歴史について考えを深めることができるでしょう。

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