受胎調節実地指導員
受胎調節実地指導員（リプロヘルス・サポーター）について
受胎調節実地指導員は、母体保護法15条に基づいて都道府県知事の指定を受けた専門的なサポートを行うスタッフです。彼らは女性に対し、受胎調節に関する実地指導を行う役割を担っています。
受胎調節の主体
受胎調節にかかわる指導を行うことができるのは医師と、特別に指定を受けた受胎調節実地指導員のみです。これにより、適切な知識と技術を持つ専門家が、女性に必要な支援と情報を提供することが保障されています。
機器の使用
受胎調節の実施に際しては、内閣総理大臣が指定した避妊用の器具の使用が求められます。具体的には、以下の6種類の器具が対象です。
講習と認定
受胎調節実地指導員になるためには、特定の講習を受ける必要があります。この講習は、都道府県知事が厚生労働大臣の基準に従って認定するものであり、助産師学校や専門の養成所が多くの講座を提供しています。これにより、助産師や看護師などの医療従事者が受講することができます。
受講資格
受講資格は、施行規則第17条に基づいて定められており、以下の職種が含まれます。
講習の受講人数は各学級あたり10人以上30人以下に設定されています。
講習内容
講習は計40時間にわたり、以下の科目が含まれています：
1. 総論（9時間）
- 受胎調節の意義と目的
- 母体の保護と受胎調節
- 関連概念の整理
- 法律の解説
- 人工妊娠中絶の現状と影響
2. 受胎調節の基礎（5時間）
3. 受胎調節の指導（13時間）
4. 実習（10時間）
実習は模型または人体を用いて行います。
5. 討論（2時間）
6. 考査（1時間）
修了条件として全科目を修了し、成績審査に合格しなければなりません。修了後には修了証書が授与されます。
手続きと指定
受胎調節実地指導員の指定は、都道府県知事に対する申請を通じて行われます。市区町村内に保健所が設置されている場合、市区町村長がその手続を代行することもあります。
認定講習を修了した保健師や助産師、看護師は、都道府県に申請して受胎調節実地指導員の指定を受けられます。指定を受けると、専門の証明書が交付されます。なお、受講した講習はどの都道府県であっても有効ですが、指定申請は居住地の都道府県で行う必要があります。
変更と取消
氏名や本籍、住所に変更があった場合には、その都度、所定の手続きを経て指定証を訂正する必要があります。また、指定を取り消す場合、自身で申請が可能ですし、死亡や失踪宣告があった際も速やかに報告しなければなりません。
このように、受胎調節実地指導員は、女性の健康と権利の向上に大いに貢献する重要な役割を果たしています。
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