古山良司

古山良司：戦後競馬界を彩った名騎手、名調教師

古山良司（ふるやま りょうじ、1929年6月28日 - 2011年8月22日）は、日本の競馬史に名を刻んだ騎手、そして調教師です。神奈川県横浜市出身、騎手であった古山喜三郎を父に持ち、幼い頃から競馬に囲まれた環境で育ちました。太平洋戦争下の混乱期を経験し、予科練での負傷が原因で左脚が短くなるというハンデを負いながらも、類まれな才能と不屈の精神で、華々しいキャリアを築き上げました。

騎手時代：戦後派ナンバーワンの活躍

1950年、騎手としてデビュー。才能は早くから開花し、1950年代から1960年代にかけて第一線で活躍しました。「戦後派ナンバーワン」と称えられるほどの実力者で、数々の名馬に騎乗し、数々の勝利を収めました。

特に有名なのは、1955年の天皇賞を制したタカオー、そして1959年の東京優駿（日本ダービー）を制したコマツヒカリです。他にも、「走る精密機械」と呼ばれたタカオーや、「怪物」と謳われたタケシバオーなど、個性豊かな名馬を数多く手掛けました。

古山騎手は、4409戦619勝という輝かしい成績を収め、重賞競走では24勝を挙げました。その中には八大競走5勝も含まれており、中山大障害と日本ダービーの両方を制覇した、稀有な騎手でもあります。

順風満帆だった騎手生活にも、試練は訪れました。1960年には、私生活上の問題から騎乗機会を失う時期もありました。しかし、競馬界の仲間たちの支えを受け、藤本冨良厩舎に移籍。そこから見事に復活を遂げ、再び活躍の場に戻っていきました。

晩年には、タケシバオーの主戦[[騎手]]として、1969年の天皇賞（春）など、数々の勝利に貢献。同馬と共にアメリカ遠征を経験するなど、国際舞台でも活躍しました。重馬場を得意としたことから「雨の古山」という異名も持っていました。

調教師時代：個性豊かな名馬を育成

1970年、騎手を引退し、調教師に転身。美浦トレーニングセンターに所属し、数々の重賞優勝馬を育成しました。GI級競走制覇には届きませんでしたが、トーヨーアサヒ、サンエイソロン、スダホークなど、個性豊かな馬を管理し、競馬界に貢献しました。

調教師として4541戦372勝、重賞18勝という成績を残し、2000年に70歳で定年退職しました。

晩年と軌跡

2011年8月22日、東京都府中市の自宅で死去。82歳でした。

古山良司は、戦後日本の競馬界を牽引した偉大な人物の一人です。左脚のハンデ、そして私生活上の苦難を乗り越え、類まれな才能と努力で、数々の成功を収めました。その功績は、今もなお、競馬ファンの間で語り継がれています。彼の生き様は、多くの後進たちに勇気を与え続けるでしょう。

主な騎乗馬と管理馬

主な騎乗馬

タカオー（天皇賞・春など）
コマツヒカリ（東京優駿）
ヤマノオー（皐月賞など）
ヒロヨシ（優駿牝馬）
タケシバオー（天皇賞・春など）

主な管理馬

トーヨーアサヒ（京王杯オータムハンデキャップなど）
シマノカツハル（金杯・東）
ユキフクオー（オールカマー）
サンエイソロン（スプリングステークスなど）
スダホーク（弥生賞など）

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