古川静夫

古川静夫（1888年8月1日 - 1967年5月27日）は、日本の内務・警察官僚であり、官選県知事も務めた人物です。

生い立ちと学歴

古川静夫は、1888年（明治21年）に鹿児島県日置郡日置村麓（現在の日置市日吉町日置）で、古川直衛の三男として生まれました。彼は、第七高等学校造士館を首席で卒業するという優秀な学業成績を収めました。その後、1914年11月には文官高等試験行政科試験に合格し、1915年には東京帝国大学法科大学法律学科（独法）を卒業しました。

内務官僚としてのキャリア

大学卒業後、古川は内務省に入省し、静岡県警部としてキャリアをスタートさせました。その後、静岡県引佐郡長、同県磐田郡長、同県産業課長などを歴任し、地方行政の実務経験を積みました。その後、熊本県学務課長、兵庫県学務課長、京都府学務課長と教育行政にも携わります。さらに、栃木県書記官・警察部長、福岡県学務部長、警視庁書記官・保安部長、同警務部長、同官房主事、神奈川県内務部長など、内務省内の様々な要職を歴任しました。これらの経験を通じて、古川は行政官僚としての幅広い知識と経験を培いました。

県知事としての活躍

1934年11月、古川は佐賀県知事に就任しました。佐賀県知事としては、警察部庁舎の新築や、大水害への対応に尽力しました。1937年7月には愛媛県知事に転任し、戦時下の対策に尽力しました。しかし、1939年7月に知事を退任し、同年に内務省を退官しました。退官後は、結核予防会理事に就任し、社会貢献活動にも携わりました。

戦後の活動

戦後、古川は大阪法務局長に就任し、法務行政の分野でも活躍しました。1947年10月には、飯野海運監査役となり、民間企業においてもその手腕を発揮しました。さらに、日本消防協会理事長、結核予防会監事などを務め、幅広い分野で社会に貢献しました。

古川静夫は、内務官僚、県知事として、地方行政、警察行政、教育行政に携わり、戦時下から戦後にかけての日本の社会を支えた重要な人物の一人でした。彼の多岐にわたる経験と実績は、日本の行政史において特筆されるべきものです。

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