吉富駅:福岡県最東端の駅
吉富駅は、福岡県
築上郡吉富町にあるJR九州
日豊本線の駅です。
吉富町の中心部に位置し、福岡県内のJR駅としては最も東側に位置する駅という特徴があります。
開業までの道のり
吉富駅の開業は、幾多の困難を乗り越えて実現しました。当初は、
京都府にも同名の駅が存在するため「豊前吉富駅」とする案も検討されました。
1989年のダイヤ改正での開業を目指しましたが、町議会での反対により頓挫。その後、地元住民の強い要望や関係機関の尽力により、
1995年4月20日にようやく開業に至りました。開業前は、最寄りの駅として
豊前市の
三毛門駅や
大分県中津市の中津駅を利用する必要がありました。駅建設費用は、地元出身の女性からの寄付と製薬会社からの寄付によって賄われました。
駅舎と構造
吉富駅は、築堤上に相対式ホーム2面2線を有する
地上駅で、8両編成の列車が停車可能です。ホーム全体はカーブを描いており、開業当初から続く半円状の駅舎が特徴的です。駅舎は、
吉富町の公共施設であるふるさとセンターと一体となって建設されています。開業当初はJR九州鉄道営業による業務委託駅でしたが、
2014年7月からは
無人駅となっています。
SUGOCAの利用は可能ですが、カードの販売は行っておらず、チャージのみの対応です。
自動券売機は設置されていますが、
オレンジカードは使用できません。
利用状況と周辺環境
2022年度の1日平均乗車人員は287人でした。駅周辺は
吉富町の中心市街地となっており、住宅地の中に駅は位置しています。駅周辺には、
吉富町役場、
吉富町立吉富小学校、吉富郵便局、山国川、
田辺三菱製薬株式会社(旧吉富製薬)吉富製薬研究所などがあります。
アクセス
吉富駅には、
吉富町巡回バス(北回り・南回り)と中津市コミュニティバス豊前・中津線が乗り入れており、停留所は同一箇所です。中津市コミュニティバスは中津駅北口や中津市民病院方面、三毛門郵便局前、八屋、
豊前市役所方面への路線があります。築上東部乗合タクシーは、吉富駅には乗り入れておらず、最寄りの停留所は「
吉富町役場前」となります。
隣の駅
まとめ
吉富駅は、歴史と地域住民の強い思いによって誕生した駅です。地方の小さな駅でありながら、その存在感は大きく、地域の中心的な役割を担っています。
無人駅となった現在も、地域住民の生活を支える重要な拠点として、その役割をしっかりと果たしています。今後、どのように発展していくのか、注目していきたい駅です。